「…何の用だ、嘲りにでもきたか。」
「いや??きっとガゼル不安がってると思ってね。」
優しい笑みを零すグラン
「そしたら案の定、てゆうかむしろ泣いてたから、驚いたよ」
「…慰めなど…いらな………っ?!」
ふいに抱き着く、私よりも暖かい温度
いつもならすぐに拒絶するのだが、今回は
この温もりが欲しかったらしい、
体がいうことをきかない
何も言わないグランの体温のなか、
ただただ涙を流すしかなかった。
そのとき、グランが何かカプセルのようなものを取り出した
「これ、飲んで??」
みるからに怪しい、
もしかしてこれを飲むと記憶が消えるのではないか…?
(怖い)
「い…いやだ、っ」
「大丈夫、記憶がとんだりとかはしないよ」
「嘘だっ、、いや だ…」
「もう、ガゼルはしょうがない子だなぁ」
ふう、とため息をついて隣のグラスに入っているお茶を飲むグラン。
(あきらめたか)
ホッ、とした途端、グランが口の中にてを
ねじ込んできた
「−〜んーっん?!」
(?!)
口の中に何かがころがってきた
…さっきの薬だ!!
咄嗟にグランにキスされた、
さっきグランが飲んだと思われるお茶が流れこんできた。
「ぅ…!!!」
−…ごくん、
勢いあまり飲み込んでしまった
「ふふ。いい子」
「貴様……ふざけるなっ!!」
グランがまた抱きしめてきた、
「もう、何日もたべたり、寝れなかったんだろう???」
耳元でゆっくり囁かれる
(なぜ、知っているんだ…?)
眠い
眠い
眠い
段々と意識がかすれていく−…
ただ覚えているのは温かい、あいつの体温と、
暖かい 笑 顔 。
ふ、と意識が戻る
携帯を見る。どうやら丸1日寝ていたらしい
記憶は消えていなかった。
(どうやら睡眠薬だったらしいな)
テーブルの上には小さなパンともう冷めたであろうスープが置いてあった
(あいつは相変わらず、優しいな)