邪魔ですか?

(つ、かれた…)


観覧車を降りた途端少しよろけてしまった。大丈夫?なんて支えてくれる体。見上げると何故か機嫌がいい緑。くそう、イケメン爆発しろ。
観覧車の大きな輪が一周するまでの短い時間に、俺の頭の中には実にたくさんの情報が飛び込んで来た。Nの考えてることがわからない。何で自分なんかに…
疑問を口に出そうとしたその時、一番耳に馴染んでいる声が聞こえた。


「●●●っ!」
「トウコ…?」


此方に走ってくる見知った顔。久しぶりに見たもんだから、嬉しくってさっきの疑問なんてぶっ飛んでしまった。


「久しぶり、●●●!待ち合わせ場所にいなかったから心配したんだから」
「あ、あの、トウコ」
「博士にポケモンは何を貰ったの?私も欲しかったんだけど…今度バトルしよっか」
「あ、うん…でね、」
「そういえば●●●少し背が伸びた?でも可愛いまんまね!」
「ちょっと、君」


トウコのマシンガントークを遮ったのは、Nだった。その声にトウコもNに気づいたみたいで。俺を支えたときのままの手を見て眉間にシワを寄せた。


「●●●、誰」
「え、と…Nって言って」
「●●●とは親密な関係かな」
「え」
「は?」


ちょ、何言い出すんだこの緑。
英雄がどうとか、その話のことを言ってるんだと思うんだけど、何でそんな回りくどい言い方するんだ…ちらりとトウコの方を見てみると凄く怖い顔をしてた。何て言うか、目に光がない。


「そう、私トウコ。その手退けてくれない?」
「覚えて置くよ」
「え、興味あるの、N?」
「まあ、彼女とも長い付き合いになるだろうし(義姉的ないみで)」
「●●●と喋んないで」
「何故?」
「イライラする」
「理不尽だね」
「…あのっ」
「「何?●●●」」


お邪魔ですか?

(お互い一目惚れかな)
(二人して焦って…遠慮しなくてもいいのに!)


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