あなたは、なんでもかんでも完璧だった。 エスコートも、デートの誘い方も、キスの仕方も、愛し方も。 だから、別れるなんてそんな完璧じゃない事なんて言わないで。 「別れる。もう逢えねえ。」 「別れる、つってんだから反抗すんな、」 「もう少し物分かりのいい女だとおもってたが。」 そう言うあなたの声が少し震えてるのはなぜ? 「あたしはまだ好きなの。」 「行かないで、置いてかないで。」 「あたしはこんな女なの。」 引き留める事しか出来ないから。 あたしは涙を流すしか出来ないから。 でも、あなたはため息をついてあたしを抱きしめる。 「またいつか逢えるだろ。」 そんな悲しげな言い方しないで。 「許してなんてあげないよ。」 あたしを一人にしてさ。自分だけ、行っちゃうの。 ずるい、ずるいよ。 でもあなたは、 「許せ、なんて言わねぇから、」 別れ方まで、 「忘れろ。」 完璧なんだね。 幸せになれ。 正しい彼の忘れ方 (忘れられるわけないのに。) |