、 大好きだったよ。 これからも、 大好き。 いつもは「好き」なんて言わなかったけど、あたしはあなたの愛を感じていました。 それが当たり前になって、 日常になって、 あたしは少しお腹いっぱいになって。 毎日同じ毎日に飽き飽きしてたけど、それは有り余る幸せ。 結局、あたしを守って犠牲になった、あなたの事だから多分今もあたしの事心配してるんじゃないかな? あの生意気な王子様も、あなたがいなくなってからすっかり元気をなくしてしまいました。 鮫さんは、あなたの代わりに頑張ろうとしてるし、頼りになる。けど、夜中に声を殺して泣いてるのを何度見た事か。 料理上手な姐さんの料理が、しょっぱかったのなんて、初めてだよ? 毒舌な蛙さんは、まだ毒舌だよ。「残されたミー達の事ぐらい、考えてほしいですー。」って言ってるけど、その言葉の最後の方はもう涙声で聞き取れない。 あなたの存在の大きさを、いまひしひしと実感してます。 あなたと笑って泣いて過ごした日々は今はもう記憶。 時が経つのが怖いのは、きっと君が遠くにいっちゃう気がするから。 自分の影からも逃げて、あたしは怖い。 時間が、あたしとあなたとの記憶を引き離す。 もし神がいるならば、どうかあたしの中の大切な記憶を、 消えぬものにしてください。 あー、 君ににあてた手紙だったのにね。いつの間にか前が霞んで見えないよ。 だらだら書くのは、性に合わないから、そろそろお別れするね。 待っててね、 まだあと60年ぐらい、そっちに行く予定はないから。 でもそっちに着いた時は、案内してね。 今までありがとう。 大好きだったよ。 これからも、 大好きだよ。 100年後だって、待っててやるよ、 君にむけた最後の手紙 |