あー、 もう暑い。 暑い暑い暑い。 「暑い、暑いよスクアーロ。」 あたしは、アイスをかじりながら隣にいるスクアーロに話しかける。 「俺に言われてもなぁ…」 スクアーロは困った顔をしながら、もっとアイスいるか?、と訊いてきた。 あたしが頷くと、彼は冷蔵庫までアイスを取りに行ってくれる。 甘いなあ、スクアーロ。 「これが温暖化の威力か。」 3つ目のアイスにかぶりつきながら、あたしは自分の馬鹿げた発想について話してみる。 「世界中の冷蔵庫を一気に開けたら、涼しくなるかな。」 あたしが、そう言ったらスクアーロは何故かツボにはまったらしく、大笑いし始めた。 「冷蔵庫開けても変わんねえだろ」 そっから、スクアーロは、冷蔵庫を開けた時に発生する熱だとか電力だとかについて話し始めた。 あたしは、若干聞き流したけども。 「スクアーロは、暑くないの?」 一通り説明をし終えて満足そうにしている彼に、問いかける。 「あたしなんて、暑くて頭おかしくなりそう。」 3つ目のアイスを食べ終えて、アイスの棒を噛んでいると、スクアーロはまたアイスを持ってきてくれた。 あー、 もー、スクアーロの馬鹿。 あたし太っちゃう。…そんな優しいとこも好きだけどさ。 「俺はそんなに暑いと思わねえな。」 あたしがアイスを食べる様子を、じっと見ているスクアーロに、あたしは思わずキスをした。 「っ、…姫っ」 あー、 もー、照れてるとこもかわいい。顔真っ赤じゃん。かわいい。 大好きだ。 するとスクアーロは、ため息をついてあたしの髪をくしゃくしゃっとした。 「俺は姫が好きすぎて頭おかしくなりそうだ。」 あー、 もー、スクアーロの馬鹿。 さっきよりもっと暑くなったじゃん。 アイス溶けちゃうよ (うわ、何あいつら。) (見てるこっちまで暑くなるわね。) |