4000Hits 愛羅様リク*
"結局は、ヒロインちゃんが大好きなボス"



ディーノが幼馴染み。
恋人はXANXAS。
よく遊ぶのはベル。

「こんな贅沢な環境ってある?」
「別に贅沢じゃなくね?」
呆れた顔でベルは言う。
「世界中の女のコの嫉妬が、怖いわ、わたし。」
「相変わらずおめでたい脳内だな。」
「ザンザスひどい。」
「てめえが馬鹿だからだろ。」
「違う、ザンザスの馬鹿。」
「まあ、いいじゃねえか!どっちが馬鹿だって。」
めちゃくちゃ笑顔で、あたかもヒーローのような顔で言い切ったディーノさん。
あなたが、一番馬鹿だと思うけど、それはあえて言わないであげるね。

「…ザンザスってさ、あたしの事好きなのか、怪しいよね。」
「王子もそう思う。」
「まあなー。時々、こいつら恋人か?って疑う時はあるな。」
ザンザスは、心外そうに眉を顰めてるけど、気にせず続行。
「やっぱり?そう思うよね。」
「ボスは、愛情表現が下手。」
「うるせえ、黙れ。」
「あたし、もっと愛されたいなー。」
ちょっと上目遣いで、ザンザスを見てみるけど、効果なし。
「調子のんなカス。」
あげくの果てにコレ。
酷いにも程がある!!

「俺が愛してやろーか?」
けろっとした表情で言うディーノ。
…。
「王子も、実は好きだぜ。」 
…。
えっ。
なにこの急展開。
え?
「…いや、あたしも2人の事好きだか「おい、そこのカス2人。部屋から出ろ。」

さっきまで、あんなにあたしの事、カス呼ばわりしてたのに。
今はちゃっかり、あたしの腰に手まわしちゃってるザンザス。

「うわ、暴君ボス発動した。」
「こうなったら、聞く耳もたねーもんなぁ…」
呆れて顔を見合わせるベルとディーノ。

「消されてえのか。とろとろすんな。」
こんなザンザスの気まぐれに、しぶしぶ付き合ってあげる、大人なベルとディーノ。

バタン、とドアが閉まって部屋にはあたしと、ザンザスだけ。
いつぶりだっけ、ってぐらい少し懐かしい感覚。
「なんで、2人追い出しちゃうの。」
いつもより近くに感じるザンザスの方を見て訊いてみる。
「てめえを好きなのは、俺だけでいい。」
低く落ち着いた声で呟く彼が、妙に愛しく感じる。
急に腕を引っ張られて、顎をクイっと持ち上げられた。あたしがザンザスを見上げる感じになって、思わず赤くなる。

満足げに笑うザンザスが、あたしの耳元に唇を近づけ囁く。



「お前は俺のものだろ?」



つまりこれが



「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -