「お願い!ベル。協力してっ!」 「なんで王子なわけ。」 「ベルしかいないのっ!」 最近ボスと全然恋人みたいな事してないし、果してボスは、あたしの事、好きなの?ってゆー、素朴な疑問を解決すべく、あたしはベルに協力を要請した。 「姫がボスの女じゃなかったら、今頃姫は王子の女だと思う。ししっ。」 「それ、どういう意味?」 「王子、姫の事好き。」 「あ…たしは、…ボスと、生キャラメルと、クレープの次にベルが好き。」 突然、 俺の部屋に2人でやってきたと思ったら、さも当たり前のように、雑談をし始めたベルと姫。 最初の方こそ、仕事の邪魔だ、と、おい返そうとしたものの、全く部屋から出ていく気配がないからちょうど、放置していた時、この会話が耳に入った。 それにしても、こいつらの無神経さにため息が出る。 しばらくして、いい加減こっちも、呆れ果ててきたから、ベルに強制的に任務を与え、姫と2人きりの部屋になる。 そういえば、同じ部屋で2人っきりで過ごすのは、久しぶりだ、そう感じた。 「ね、ボス。」 「あ?」 「ベルがあたしの事好きなんだって。」 「そうか。」 「…反応薄くない?」 「姫、俺を試すような真似をしても無駄だ。」 「え、」 「どうせベルと仕組んで、俺を妬かせたいとか、くだんねえ芝居だろ?」 「いっ…いつから気付いてたのー!」 そんなの、てめえらが入ってきた時からだ、つまんねえ。 姫の考えは浅はかだから、すぐに想像できる。 「なあーんだ。気付いてたんだ。」 姫は、つまらなさそうに、ため息をつく。 「なんであんなことしたんだ、」 「…。」 伏し目がちに、チラ、とこちらの様子を伺う。 「よりによってベルと。」 「だって…」 認めたくはないが、かなり苛立ってるのは事実だ。 たとえ芝居だとしても、目の前で、自分の女と他人がいちゃつくのは腹立つ。 「最近、ボスがあたしの事好きなのか、わかんなくなったんだもん。」 そう言って、俺から目を逸らす。 はぁ。 「そんな事か、」 俺がそう言うと、姫は潤んだ目でこっちを見る。 …ー可愛いな、おまえ。 つい、あいつの髪に手を伸ばす。 俺は、姫を抱き寄せ、耳元で囁く。 「誰が一番愛してるか、教えてやる。」 愛され指数測定不能 (王子思ったけどさ。) (生キャラメルとクレープの次って) (なんかひどくね?) |