「幸せすぎて怖いの。」
あたしが、ボスの肩に頭を預けて、そう言ったら、ボスは鼻で笑った。
「ほんとなんだよ。ボスにはわかんない?」
「わかんねえな。」
そう言うと、あたしの方をチラ、と見た。
「このまま、幸せが続くわけないんだよ。幸せな日があるから、辛い日もくるの。」
怖いよ。
この幸せがいつまで続くか、不安でしょうがない。
「そんな事にビクビクして、毎日つまんなくねえのか。」
馬鹿馬鹿しい、と貴方は笑ったけど。
今ならわかる?
今なら「怖い。」って思う?

ボンゴレの、後継者争いで、ボスはヴァリアーの幹部と、日本へ向かった。
日本へ行く直前、あたしが不安でしょうがない時。
「俺は、てめえがいれさえすれば、幸せだろうが不幸だろうが関係ねえ。」
…だから待ってろ。
ボスはそう言った。
待ってるね。
ボスがいないなら、あたしに幸せも不幸も何もないから。早く、元気で帰ってきてね。
この離れている距離が、一生分の不幸だと思うの。
だからボスが帰ってきたら、
そしたら、
一生分、幸せを感じながら暮らそう?


幸せと不幸の不等式
(苦い不幸の後は、)
(あなたの甘い愛で溶かして。)




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