「嘘でしょ‥、」
妊娠しているかもしれない、
という事実。
あたしは、一応XANXASの彼女。
そう、彼女なの。だけど、妊娠って…
まだ、100%決まったわけじゃない。
ただ、ちょっと体調が悪くて、でも熱がないから、ノリで妊娠検査薬をやってみたら、こんな風な結果になった。
未だ事実を受け入れられない。
どうしよう。
まず、こう思った。

XANXASに言うか言わないか。

XANXASは、あの!独立暗殺部隊のトップ、すなわちボスなのだ。
そんな、彼が父親になるなんて。
家庭を持つなんて。
「迷惑だろうなぁ…」
これが正直な気持ち。
それが一番怖かった。
『迷惑だ、堕ろせ』
って言われたら?
もしかしたら
『別れる。』
なんて言われるかも。
怖い。
でも、
もしかしたら出会えるかもしれない命を簡単に捨てる事なんて出来ない。
「XANXASにもし、堕ろせって言われたら…、その時はあたしが出ていこう。」
そう決意して、XANXASの部屋に向かう。
部屋には、ボスとルッス。
丁度いい、ルッスには何かと相談にのってもらえそうだし。
聴いてもらおう。
「ボス、ルッス、話が、…あるの。」
「あら〜随分深刻な顔してどうしたの?」
「言ってみろ。」
二人とも、不思議そうな顔をして、あたしを見る。
言おうかな、
やめとこうかな、
ぎりぎりまで迷った。
「あたし、」
…、
「姫、こっち来い。」
あたしの異変に気付いたのか、XANXASは、
あたしを手招きして、膝のあいだにすっぽり座らせた。
あたしが、こころの準備をしている時も、ずっと頭を撫でてくれていた。
「あたし、…赤ちゃんできたかもしれない。」
XANXASの手が止まる。
ルッスが、固まる。
ああ、
言わなきゃよかったかな。
ボス、絶対怒ってるよね。迷惑かな、邪魔かな。
「それ、本当なのねっ?!♪」
ルッスは、我に帰り、笑顔で聞いてきた。
「まだ100%じゃない、けど」
「今すぐお医者さんのところ、行きましょ!」
ルッスがあたしの手を引っ張る。
まだ、
XANXASは何も言わない。
「ボス、…迷惑だったらあたしほんとに考「姫似の女の子がいい。」
「…え、?」
今、なんて。
「車出す。ルッスーリアと乗っていけ。それとお前は、もう働くな。極力動くな。なんなら一日中メイ「ボスっ!!」
ぎゅううう
やっぱりあたし、あなたが大好きです。
「ボスみたいにやんちゃな男の子がいいっ!」
あたしが抱き付くと、ボスはあたしの髪を優しくなでた。
彼が笑顔になる、3秒前。
(なんで、ボス、こんなに上機嫌なんだい?)
(ししっ、どうせ姫絡みだろ♪)




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