最近ボスがぜんぜん構ってくれない!
任務が忙しいのは知ってる。
あたしに構ってる暇なんてない事も知ってる。
だけど!あたしの寂しさもわかって欲しい。
「ね、ボス」
「あ?」
ほら、こっちみないで書類ばっか見て。あたしの方ぐらいみてよ。
「休憩がてらに遊ぼうよ。」
「そんな暇はねえ」
「5分だけ!」
「駄目だ。」
「…じゃあ2分。」
「しつけえぞ。」
チラッとあたしを睨んで、また書類に目をむけるボス。
ひっど。
もういいよ、スクアーロに遊んでもらうから。
わざと不機嫌オーラを出して部屋をでる。
でも、その日は運が悪くて、スクアーロが任務でいなかった。ベルまでも。
仕方ないからそこらへんをブラブラしてたら、明らかに暇そうな男発見。
「レヴィ、」
「姫か、どうした?」
「今暇?」
「まあ、暇ではないが、相手してやるぞ。」
うわ、絶対嘘だろ。超暇そうだったじゃん。
まあいいや、レヴィで。
「ボスが構ってくれないから、遊んで。」
こいつの手前、ボス、という単語を出したあたしが馬鹿だった。
「ボスは忙しいのだからな!姫がいたら邪魔だろう。構わないのは当たり前だ!」
…あたし、やっぱり邪魔なのかな。
いつもならレヴィのこんなことばなんて受け流すけど、今日はやけに心に刺さる。
「あたし、邪魔なの?」
「当たり前だ。仕事は、1人で、静かにやりたいもんだろう?」
た、たしかに。
「それに、姫は多少しつこいところがある。あれは、迷惑。」
う…。
ボスと同じ事言ってる。
あたし、やっぱり駄目だな。
ボスの女なのに。全然支えてあげられてない。失格だ。
「あたし、ボスの女でいいのかな。」
「もっと、ボスの役に立つべきだな。まずは、仕事の邪魔をしないように部屋を出るべきだと思「姫、」
「あ、ボス…」
やばい、これはまずい。
会話を聞かれてた可能性がっ。
この状況を察知したのか、レヴィはいちはやく、この場を去った。
「部屋に戻れ。」
「だって、仕事の邪魔になるって、」
「おまえが心配で仕事に手つけらんねえ。さっさとしろ。」
わ、
めっちゃ手引っぱられて部屋に連れてこられた。
「…ボス、…あたしなんか手伝おうか?」
なんかしなきゃって思って声をかける。
「おまえは俺の目の届く範囲にいろ。」
それだけで充分だ、そう言ってボスはあたしの髪を優しく撫でた。

甘すぎる任務







「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -