かっこいい。 お金持ち。 強い。 モテる。 極めつけは御曹師。 そう、それはXANXUS。 あたしの彼氏。 でも、ほんとにモテちゃって、最近はやきもちさえ、めんどくさい。 「そのプレゼント…ボンゴレの社員の女共から届いたのか」 「あの敵対ファミリーの女は既に落としてある。俺の言う事をなんでも聴くから、攻撃してくる恐れはない。」 「今夜、パーティーに顔出してくる。朝まで帰らねえかもしれねえから、先寝てろ。」 こんなのが毎日毎日毎日毎日毎日。最初は、我慢してたよ?モテるし、しょうがないなって。でも最近はそれがめんどくさい。 …ううん、違う。 めんどくさいんじゃない。気付かない振りしてるだけ。ほんとは、行って欲しくない。いつ、別れを切り出されるか、毎日不安でしょうがない。あたし、ボスのなんなのかな。ただの彼女っていうポジションなだけなのかな。 さっきボスが去って行ったばかりの、まだ暖かいソファーを見つめ、ふと、泣きたくなった。 「…行かないで、」 本人の前では決して言えないその言葉を、呟く。 「やっと言ったか、」 えっ?!…なんでボスが、ここに。 「な、んで…」 「泣きそうな顔してたからな。」 「意味、わかんな…」 「好きな女ほっといて、任務に行けるか」 「…あたしの事、好き、なの…?」 「っは。知らなかったのか」 「…じゃあなんでいっぱい女の人と関わったの。」 「てめぇがなかなか素直になんねえから、仕掛けた。」 「…、好き。大好き、」 「だろうな。」 「…別れちゃいそうで、怖かった。」 「姫、」 「?」 「…てめえが、行くな、つったら行かねえし、愛せって言ったら愛してやる。ただし、」 「…、」 「別れたい、つっても離さねえ。」 わがままの条件 (一生一緒にいて。) (いいだろう。) (好きって言って、) (愛してる) |