最近のボスは機嫌が悪い事が多い。なぜ。

それにしても。
イメチェンして、自分は割と積極的になってるつもり。
じゃあボスはいつ振り向いてくれるの。
そもそも振り向いてくれすらしないのかもしれない。

「うあー、…」
「なんだよため息とか。」
キャラじゃねー!、
と笑う王子は相変わらずのテンション。
「もう悩みすぎて最近ずっと頭痛いんだけど。」
「それ、やばくね。」
「やっぱり?」
「姫にも痛くなる脳みそがあったんだな。」
逝けお前。
なんて思ったのは秘密。


「おい姫」

あ、


「任務だ。」


はい。


「ししっ。姫ちゃん何かちょっと期待したんじゃないですかー」
わざとらしくちゃん付けプラス遠回しな皮肉をさらっと言っちゃうベル。


黙れ堕王子。

まあ、

…事実だけど。



「さっさといけ。失敗すんなよ。常に気張ってろ。」


「わかってまーす。」



いつもは余計なことなんて言わないボスがこんなことを言うなんて、


この時に

何かしらもう勘付いていたのかもしれない。



「大丈夫なのか、あいつ…」

ボスがそうつぶやいたのも、知らず、


あたしが任務へ向かう足取りは重い。


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