酔っていた。
任務の疲れが溜まり、けっこう体力的にキツい仕事ばかりだったせいか、やっと取れた休みに、俺は酒を浴びるように飲んでいた。

「うぉぉい…飲みすぎんなよ、」
と言うカス鮫の言葉で、俺の記憶は途絶えていた。
誰かが、報告書を持ってきたのも、うっすらと。
そして、

夢を見た。

初めて、桜の夢を見た。
馬鹿馬鹿しいが、桜が俺を守ろうと、目の前に飛び出し、敵の銃弾に撃たれた場面だった。
夢の中で俺は、「桜、」と名前を呼んだ気がする。

ひたすら、飲んでいたせいか、頭がずきずきする。
なんか、忘れている気がする。何を忘れているのかは確かではないが、なにか重大な事を…

ふと、体を起こすと、ベッドには、誰かがいた痕跡。

昨日、娼婦を呼んだ覚えなどない。だが、意識がはっきりしないあたり、真相はわからない。

そんな事を考えて、気だるげにしていたら、姫が入って来た。

「ボスっ!ごめんなさい、っ!」
いきなり、なんなんだ、この女。

まあ、面白いから、相手をしてや「やっぱり、ボスと付き合うのは無理ですっ。」

……、あ?
…。
………ああ?!








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