世の中のカップルは、いちゃいちゃしてる日だっていうのに、あたしは。


「なんで任務なの、こんな日に。」


なんでよなんでよ。
クリスマスなんだよ、今日。
しってるの?彼は。


「クリスマス?ふざけた事言ってんじゃねえ。」


「ふ、ふざけてない!」


「ただの一日と変わんねえだろ。」

「違うから!今日はね、恋人達がらぶらぶ出来る日っていうかなんというか‥とにかく!恋人が無条件に一緒にいれる日なの。わかる?」


「っは、‥今日は12月25日だ。それ以外に何かあるか?」


「‥。」

「姫。」

「な、いです。」


「黙って任務行けるな?」


「‥ボスの馬鹿。行けばいいんでしょ、いーけーばー。」


最低最悪。
ボスは女心ってもんをわかってない。
いや、わかってないはずないんだけど。

それにしたってひどい。
もう、いいよ。



「この任務終わったらあたし、しばらく帰って来ないから。」


それだけ言い捨てて、部屋をでる。

いいもーんだ。
あたしだってね、好きな人といられるならクリスマスであろうがなかろうが関係ないの。

ただ、
ボスと理由なく一緒に過ごせるのなんて、クリスマスぐらいじゃん。
恋人たちのクリスマスぐらいじゃん。
馬鹿馬鹿。


「、行ってきます」


扉を少し乱暴に閉めたけど、これくらいいいよね。
まだ薄暗くて寒い夜に飛び出す。

うう、寒。

「扉は静かに閉めろ。」


ふあ、

「なんで、ボスがいるの。」


ボスがあたしの閉め扉の後ろから着いてきた。
隊服まで着ているし。


「俺も行く、」

今日はクリスマスなんだろ?
、そうめんどくさそうにつぶやいた彼の鼻が少し赤い。



Merry Christmas!!
(隊服デートも悪くない。)




世界中の全ての人に、幸せが訪れますように。





「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -