「ボス、お誕生日おめでとう。」
「あぁ、」

10月10日。
あたしの大好きな彼のお誕生日。また一つ大人になって色気が増してあたしはもう毎日好きすぎてぶっ倒れそうは日々を送ってます。

「またボスとの年齢差が大きくなっちゃうね。」

10月10日。
俺の誕生日だという事を毎年忘れかけそうになるほど忙しい時期だが、姫が来てからは、忘れるなんていうことはなくなった。だけどこいつは、俺の誕生日の度に、俺との年齢差が開く事を切なげに口にする。6歳差なんて大した差じゃねえだろ。

「ボスが大人になる度に置いていかれそうな気がする。」

少し冗談めいた笑いをするけど、これ割と本心。
ボスは強くてかっこよくてなんでも出来て、まあ手が早いのは相変わらずだけど、あたしはますますボスを好きになる。
でも、あたしはまだ自立出来てないし弱いし‥餓鬼だし。


「たしかにお前は餓鬼だからな」
「超直感やめてよー‥」

ほんとは今だってすごく不安。あたし、ボスに見合う女なんかになれてない。
多分一生なれない。

け、‥結婚とかを考えた時にさ、そりゃあたしはボスと幸せになりたいけど、それなりの女じゃないと、ね?
ボスに見合う女なんて世の中にもっといる。だからあたしはすごく不安。

「馬鹿は馬鹿なりにちゃんと考えてんのか。」

「馬鹿じゃないし、!でも考えてるよ、毎日。‥馬鹿みたいに、」

馬鹿みたいにあなたの事しか考えてないよ。
馬鹿みたいにあなたしか見えないよ。

でもやっぱり‥、いろいろ思う事はある。

「安心しろ、」

「、…でもあたし、」



「お前には俺がいる。」





(じゃあ、そろそろ)
(お前の全てをもらおうか。)





一年に一度の、
特別な日に..





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