「は……、あ……」
「ご馳走様でした」
「なっ……お、愚か者っ……」
「可愛らしかったです。もっと見せて下さい。可愛らしい会長を……」
「…………っん」


羞恥で真っ赤に染まっている会長に軽いキスを落とすと、途端に照れたような初々しい表情を見せて静かになった。
軽いキスを何度か繰り返し、そのまま真っ赤に熟れた秘部に指を這わせると、会長はピクンと可愛い反応を示す。


「会長の先走りで、トロトロですね、ココ」
「……言うなっ……」
「俺の指、こんなにスムーズに入っていきます」
「……ぁぁあ……」


中指を会長のアナルにゆっくりと滑り込ませると、難無く根元まで飲み込んだ。
指に纏わり付く肉壁は熱く、柔らかい。
指先で円を描くように動かし、傷つけぬようゆっくりと抜き差しを開始すると、会長の口からは甘い吐息が漏れた。


「ぁ……はん……」
「だいぶ柔らかいですね」


大丈夫だろうと判断し、人差し指も挿入した。
単純な抽送を激しく繰り返し、わざと淫らな音をグチュグチュとたてる。
指を曲げて様々な角度で内壁を擦り、ぐりぐりと前立腺の辺りを攻めると、会長はより一層高い声で喘いだ。


「ああっ……はっ……あん!」
「会長、俺の指に絡み付いてきますよ……えっちですね」
「……いやぁぁ……っ」


指を3本に増やし、激しく抜き差しをすれば、会長はビクビクと腰を痙攣させた。
先程達したはずの会長のペニスは再度ピンと勃起しており、痙攣する度にプルプルと揺れるのが非常にエロい。
そろそろ俺自身も下半身が窮屈になってきたため、一旦会長のナカから指を抜き去り、絡み付いた愛液を薬指から1本ずつ順番に舐めとった。


「なっ…………」


驚いた声が聞こえ会長を見れば、信じられないといった風に目を見開き、顔を真っ赤に染めていた。


「おいしいですよ」


くすりと笑って、最後に人差し指を丹念に舐める。
魚のように唇を震わせる会長があまりに可愛くて頬の緩みが止められない。
そして会長の上半身に中途半端に引っ掛かっていたパジャマを脱がし、自分も服を脱いでベッドの下に放った。
俺のペニスは既に固く勃起しており、先走りも半端なく垂れている。
それを会長のアナルに宛がい、先端をヌルヌルと擦りつけると、挿入を待ちきれないかのようにアナルがヒクヒクと動き始めた。


「会長、分かりますか……?俺のおちんちんが何でこんなに勃起してるか……。会長のココがヒクヒクしている理由も……」
「い……言わないで……」
「このまま俺のおちんちん挿れたら、凄く気持ちいいでしょうね。会長……」
「……ぃや、恥ずかしい……」
「キュウキュウしてますよ……。欲しいでしょう……?ね、会長……?」
「……っ……」


会長は目をぎゅっと閉じて卑猥な言葉に耐えている。
しかし宛がわれた蕾は押し開かれるのを待ち侘びるかのように伸縮を繰り返し、会長のペニスも先走りを次々と溢れさせている。

後もう一押し。
本音を言えば俺はもう限界で、今すぐにでも奥までぶち込んで揺らしたい。
きっとそうしても問題はないけれど、今夜は会長に「気持ちいい」と言ってもらう明確な目的がある。
会長の淫らな扉を開くためにここまで鍵の解読に努めてきたんだ。
ダイヤルを合わせて完全に扉を開くには少しの強引さと忍耐が重要で、でも、もうすぐそこに扉が開かれる未来が見える。
だから我慢。もう少しの辛抱だ。頑張って耐えるんだ俺の息子!


「……俺のおちんちん欲しいでしょう?根元までお尻に挿れて欲しいでしょう?」
「……うぅっ……」
「会長の口から聞きたいのです。ねぇ、会長?俺のおちんちん、欲しいですか?」
「…………うんっ……」
「……っ……!」


素直に頷いた会長に、思わず挿れそうになった。
歯を食いしばってそれを必死で制し、そして目的の言葉を強要する。


「……っそれじゃあ、言って下さい……。気持ちいいから、って。俺のおちんちん、気持ちいいから、挿れて、って、言って下さい。今夜はイキまくりましょう?」


いつも挿入後にお願いして、戸惑う会長に結局俺も我慢がきかなくなってしまい、聞けずにいたのだ。
だから今夜狙ったのは挿入前。更にここまで焦らせばきっと言ってくれるだろうと思ったのだ。

きっとこれで問題ない。
後は少しの忍耐で扉は開くだろう。
俺は鍵の解読に成功したんだ!


(さあ、会長、聞かせて下さい!)


「…………ぃ、……から……」
「……え?」
「……きも……い……、から……」
「……」


しかし俺は、最後の最後で解読の方法を誤ってしまったようだった。


(キ……、キモイ、……だと!?)





―――……そりゃあね?うん。めちゃくちゃ焦らしましたよ?普段はオブラートに包む言葉をあえてそのまま口にしました。
やり過ぎたかな?とも思いました。だけど感じていらっしゃるとも思ったのでそのまま続けたんです。

確かになんとでも言えとは言いました。
でも、この仕打ちは、あんまりじゃないでしょうか?


(キモイて!…………キモイて……)


生憎、罵倒されても尚、勃起をし続けられるほど俺も息子も強くなく、とっても元気だったはずの俺のペニスはみるみる内に硬度を減らしていってしまった。


「……なんか、すみませんでした…………」
「……え……?」


会長の顔が見られない。
切な過ぎて涙が滲んできた。

ここまできて解読には失敗。ダイヤルは予想以上にややこしかったみたいで、すっかり意気消沈。
そのまま会長から退き、ベッドに腰掛けて散らばっている衣服を手にとる。
すると会長は大声をだして起き上がり、服を持っている俺の腕をきゅっと握った。


「ちょちょちょ!待て!待て!何なんだ一体!?」
「はっ……?」
「意味が分からん!何故急に止めるんだ!?」
「えっ?だって、会長が……」
「僕っ!?」
「会長がおっしゃったんじゃないですか……」


「……キモイって…………」


「……はっ…………?」


自分で言って泣けてきた。
ていうか何故こんな切ない言葉を自ら紡がなければいけないのだろうか。
沈黙が流れ出す。
あまりに気まずい空気にいたたまれなくなり、本格的に涙が出そうになった。


「…………言ってない……」
「え?」
「そんな、キモイなんて、言ってない……」
「え?でも……さっき……」


会長は俺の言葉を否定する。しかし、確かに俺はキモイと紡がれた会長の言葉をこの耳で聞いたのだ。
会長の言ってることがよく分からなくて、思考が上手くまとまらない。
依然として気まずい空気が流れる。
程なくして会長は、掴んでいる俺の腕にきゅっと力を入れて、意を決したように口を開いた。


「……ちいぃ、って……」
「え?」


「きもち、いい、って……言っ、た……」


「………………へっ?」


恥ずかしげに沈黙を破った会長の言葉に、俺は思わず間抜けな声を出してしまった。


「……聞き……、間違い…………?」


なんて格好がつかないんだろう。

間違っていたのは俺の言語変換能力で、鍵の解読はしっかり終了していたらしい。
目の前には顔を赤らめて瞳を逸らしてる会長。
何だ、ただの勘違いね、と、俺は安堵から全身の力がすっと抜けた。
しかし会長はおさまりがつかないのか、逸らしていた瞳をこちらに向け、キッと俺を睨みつけた。


「大体っ、キリが言えと言ったんだろう!」
「あ、そう、です、はい……」
「僕に散々卑猥な言葉を浴びせて、更には言わせておいて、それで自分は萎えるなんてあんまりじゃないかっ!?」
「それは……すみませんでした…………」
「っ……僕は今すっごくえっちな気持ちなのにっ……!このまま終わるなんて無理だ!責任をとれっ!そして貴様はいつまで萎えているつもりだ!生意気だ!このっ!」
「え!?ちょっ!……っ会長!?」


会長は俺と息子に向かってさらりととんでもないことを言い、ベッドから降りて俺の足の間に座り込んだ。
そして何と、そのまま俺のペニスを扱き始めたのだ。


「……ぅ、あっ……!か、かいちょう……!」
「よし……、勃起してきたな」
「あ、……あぁ……」
「ふふ、いいぞ。もっと勃たせてやる。キリは裏筋が好きだったな」


会長は徐々に芯を取り戻したペニスに満足げに微笑み、先端を左手でそっと包んだ。
そのまま裏筋を舌先でゆっくりと根元から舐めあげ、先端にちゅっと口づける。
トロトロと溢れだす先走りが会長の左手を絡めてペニスを伝い始めた。
会長は先端を刺激しながら裏筋を何度も舐め、右手で睾丸を揉み、時折ちゅ、ちゅと音をたててペニスにキスを落とす。


「あっ、あ……!かいちょ……!ああっ!」
「んん……キリ、ん……」
「はぁ……あ、……もう」


これ以上の愛撫は不要だと、会長の頬に左手を這わす。
会長は俺の手の平にちゅっとキスをすると、左手に絡んだ先走りを、俺がしたように小指から順に舐めとり、上目遣いに微笑んだ。


「……っ……!」
「おいしいぞ」


何ともまあいやらしい映像。
淫らに、でもどこか純粋さを残した微笑みが下半身を更に刺激する。


「ふふっ、さあ、続きだ。……キリの望み通り、おねだりしてやるからな」
「えっ……」


会長は妖艶な笑みを浮かべたままベッドに上がると、何と四つん這いになって肩を下げ、お尻を高くあげる格好をとって、俺にアナルを見せつけてきた。


「なっ……!」


会長のアナルは会長自身の先走りでヌルヌルと濡れており、閉じられた入口が小刻みに開かれることで、赤く色づいている内側がチラチラと見え隠れしている。
とてつもない衝撃に鼻血が出そうになる。だが会長は止まらなかった。
会長は左の肩越しにこちらへ振り向いたのだが、今にも泣き出してしまいそうに眉を下げて瞳を潤ませ、欲で頬を真っ赤に染めていた。
そして、はぁ、と熱い吐息を漏らし、ゆっくりと口を開いた。


「……キリっ……」
「…………っはい……」
「キリのおちんちん……気持ちいいから、……ほしぃ……」
「……っ…………!」


「このまま……ぼくのお尻に、キリのおちんちん、挿れて?…………だめ……?」



そして卑猥な言葉のマシンガンを容赦なくぶっ放し、俺の心臓をいとも簡単に撃ち抜いてくれたのだった。











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