背くらべ 「太子のこと好きだよ、大好き!」 ニッコリという音が着いてもおかしくない位眩しい笑顔で愛の告白をするなまえ。 そう言われ太子はムッと怒ったような表情をするとなまえに顔を近づけて言う。 「何を言う、私の方がなまえの事が好きに決まってるでおま。」 そういうと得意そうに笑った。 太子の得意そう表情を目の前にしてなまえは頬を膨らませながら更に太子に近づく。 「そんなことないもん、私はいつでも太子のことを考えてるんだよ。」 「何を!私だって…」 「おにぎりとカレーの事を考えてるじゃん。」 痛いところつかれ太子は言葉を詰まらせた。 「私は太子がおにぎりやカレーを考えてるときだって太子の事が大好きなんです。」 真っすぐな瞳が太子を捕らえれば、悔しそうな顔をする太子。 「ふ、ふん。仕方ない、今日はこれくらいにしてやろう。」 「えへへ、太子だーいすき。」 太子の言葉を聞くとなまえは嬉しそうに擦り寄って行く。 「でも、私の方がなまえの事が好きなんだから何処にも行くでないぞ。」 子犬のように体を寄せるなまえを抱きしめて、優しく額にキスを落とした。 今日の好きの背くらべ、勝者はなまえ。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 背くらべ/太子 fin 2010.03.07 |