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例えばの話。

「マルコ隊長、掃除終わりました!」

年の差推定20近くと言えば、皆笑うだろうか。
そんな年上に恋愛をしたって叶う訳がない、大体父親や母親の方が年が近いだなんて言ったらもっと脈なし。
しかも、彼は皆を見守るように強く温かく優しく、そして悲しい程に冷静だ。

「マルコ隊長!船を定着させました!」

もしこの恋愛が笑われるのなら…

「おう、ありがとよい。」
「…街に行きますか?」
「賑やかな街だしなぁ、まぁ飲みにでも行ってくる。ちび子は今日もパスかい?」
「はい、ごめんなさい。…………楽しんできてくださいね!」

そんな叶わない想いを秘めた酒豪の女に惚れてる俺は大バカ者なのか。

ちび子は俺が白ひげに入ってから、白ひげに入った女の子。
俺より年下、もともと賞金稼ぎをやっていたらしい。
相方がその頃死んじまって、一人で海賊に敵討ちに行ったのをマルコに拾われ、親父に買われ、仲間になった末娘ってところ。

「一緒に行けばいいじゃねぇか、好きなんだろ。」
「バカね…見たくないからいかないんじゃない。」

マルコ隊長、モテるんだもん……とすねたように、さみしそうに、かなしそうに言うちび子。
そんなことを言われたら俺だって………

「そうか…」

何も言えねぇじゃねぇかと、胸が押しつぶされたような痛みを感じた。
なんでこんなめんどくさいんだろう。
ちび子はマルコが好きで、そんなちび子を俺は好きで、俺とマルコは本当に仲良い…っていうか、一緒に居て楽で楽しい存在。

「…エースもさ、気ぃ使わないでよ。別に行っていいんだからさ。」
「別に気なんか使ってねぇよ。」
「…………うそつき。」

でもありがと、なんて笑いかけないで欲しい。



頑張ってる君が好き



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こちらは提出しなかった企画の品です^^
もうちょっと明るい話を提出したかった為^^;


でもせっかく書いたので、更新してしまいました^^










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