(Tue)


ただ君の一番になりたかった。

誰にでも向けられる優しさとか笑顔とか、なにもかもが悔しかったの。よくあるつまらない恋愛小説みたいで滑稽でしょう。

君のなんでもない目線とか、ため息の回数とかさりげない仕種とか。その一切に私はどこまでも翻弄されているのに、あなたの視線はここに止まらないまま。

その私を期待させる態度が悔しくて悔しくて、愛しくて泣きたくなった。

また今日も君の表情に自惚れてみたけれど、不特定多数の一人では君の心の少しにも触れることは許されないんですね。

ごめんなさい。
ごめんなさい。

信頼も優しさも、全部踏み潰して逃げ出して。

だけど私は、

(君の一番になりたかった)
私達の関係に終止符を打ったのは、こんなおこがましい独占欲。


どうしようもない