生きているくらいなら死んだ方がましだなんて、なんて愚かな台詞だろう。
死んだこともないくせによくもまあ、そんなことが平気で言えたものだ。



「生き恥というのを知っているかい?」

「知ってますよ、それくらい。」

「何も意味なく皆が死を選ぶわけではない。」

「そもそも死を選ぶのは貴方方みたいなお侍さんだけですよ。」

「そうだね。僕らは君のようにずる賢く自由に何の枷もなく生きてはいないからね。」



私がまるで猫かなにかのような言いぶりで彼は言った。私だって人間の端くれである以上それなりに悩みもあれば、規制だってある。生きていることは不自由だ。



「あ。」

「今度は何だい。」

「今、私生きてるより死ぬ方がいいと考えたような気がする。」

「全く、君が羨ましいよ。」

「羨ましいなら私みたいに生きればいい。」

「そうだね。明日からでもそうしようか。」

「私も貴方が羨ましいよ。」

「へぇ?どこが?」

「そんな風に平気で嘘をつけるところ。」


** ** **

だらだらしてる話は私も基本だらだらしながら描いてます1024
×
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -