馬鹿な人間は掃いて捨てるほど彼の周りにはいた。
彼女もきっとそのうちの一人であったろう。
しかし、彼女が他と違う理由は彼をひたすら追い掛けるところにあった。
もちろん、氷の面だなんて言われてる鬼より鬼らしいその男は彼女を受け入れようとはしなかった。

彼を追って駆け出そうとした彼女に聞いたことがある。
どうして相手にされないのに、あいつを構うのかと。





「一人は寂しいでしょう?」





彼女はそれだけ言って、セーラー服を靡かせて廊下を駆けていった。
彼女は一人が嫌いだった。
一人では何も出来ない愚図だとか、そういう意味じゃない。

彼女は孤独が嫌いだった。





「毛利くん待って!」





高らかに彼女の声が今日も響く。

いつからあの二人は並んで歩くようになったのだろう。
俺が気付いた時には鬼ごっこは終わっていた。

そして、その時初めて気がついた。

自分はいつも彼を追う彼女を追っていた。
しかし気付いた時にはもう遅い。二人はもう俺が追いつけないところまで行ってしまっていた。


これがあまりに悲しい俺様の初恋である。






想い出を語ろうか



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学園毛利を書く練習をしているのですが(´・ω・`)もはやこれは誰夢…。毛利喋ってねえ…。デジャヴュです1105
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