家族で賑わう昼時のファミレス。
私は勢いよくメロンソーダを向かいの彼に向かって噴き出した。





「ぶほっ!!!!マジでぇぇええ!!!!!!!」


「き、貴様!!汚いぞ!!!」





顔を真っ赤にした浅井は怒ってるのか、照れてるのかは分からないが、とりあえず私を怒鳴り付けた。
いやぁ、なんて言うかねぇ。





「お見合いねぇ…………。」


「な、なんだ。その目は。」


「いや、うん、で?私に何の相談?」





浅井が私から視線を外した。
おぉ、照れてる照れてる。





「どうすれば良いのか分からん。」





珍しく小さい声で浅井が言った。
どうしよう、弄り倒したくて仕方がない。





「相手とは会ったの?」


「うむ。」


「で、どうだったの。」


「話さなかった。」


「は?」


「会話が無かったのだ!!!!!!」





バンっと勢いよくテーブルを叩きながら浅井が叫ぶ。
そんなことを、そんな大声で言わなくても。
辺りの客たちの目線が痛い。
ママー、あの人たち喧嘩してるーって子供が言ってるよ、浅井気付けこのバカ!





「とりあえず、落ち着きなよ。」


「私の人生がかかっているんだぞ!!これが落ち着いていられ……!?」






浅井が急に静かになった。
何事かと、動かない浅井の視線を辿れば、とんだかわいこちゃんがそこに立っていた。





「名………、と長政様……?」


「わぉ、いっちゃんじゃん。」


「どど、どうして貴様が此処にいるんだ!!!!」





顔から火が出そうなくらい真っ赤な浅井がいっちゃんこと市を指差した。





「ごめんなさい……。」


「謝らなくて良いよ、いつもこんなだし。
ていうか二人知り合いなの?」





浅井が口を何やらぱくぱくさせながら、声にならない声で何か言ってるが分かる訳がない。





「あのね…名……市、お見合いしたの………。」


「おみあ………お見合い?あれ、えっと、もしかして、まさか、えええぇぇ!!!!!!!!」





全てのピースが綺麗にはまってしまったのだから、私は絶叫するしか無かった。





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とりあえず、長政様が書きたかったんです。長政様なんで死んじゃうんだろう…0807
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