三人の戦い | ナノ
●中盤戦●
翼「他人の気持ちなんて目に見えるもんじゃないし、そんなのわかんねぇよ」
さゆり先生「…急に大人びたことを言うのね、翼君って」
拓馬「おい翼、なぞなぞがどういうものか知ってんのか?」
翼「ば、馬鹿言うな!知ってるに決まってんだろ」
さゆり先生「よーく考えてみてね」
翼「うーん、なんだろうな。…あ、めちゃくちゃ飽きっぽい性格だから?」
さゆり先生「はーずーれ。なぞなぞよ?なぞなぞ」
翼「先生までなんなんだよ。わかってるっつーの!」
拓馬「はい!門限が厳しかったから!」
さゆり先生「それも違います。もっとこう…なぞなぞっぽい答えよ!」
翼「おい拓馬、お前だってわかってねぇじゃねぇか」
拓馬「う、うるさいな。冗談だよ冗談。場を和ませるための冗談」
さゆり先生「はーい時間切れー」
翼「えぇ!?早くね?」
拓馬「お前のせいでちゃんと考えられなかったじゃないか」
翼「んだとぉ?」
さゆり先生「喧嘩しないの」
翼「…はーい」
拓馬「で、なぞなぞの答えは何ですか?」
さゆり先生「ちょっと難しかったかな。…正解は、なんと!戻ってくる足跡がなかったから!です!!」
翼「…えぇー…そんなシュールな答えを威勢よく言われても…つーかこれはなぞなぞなのか?」
拓馬「一問目からそれですか、先生」
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