過去編・猫1




※注意※
メンバーにはいない架空の人物が出てきます。たとえ同名のキャラがどこかのコミュにいてもその人とは別人です。

オレとアネキは8つ違い、昔から姉弟仲は良くなくて、って言っても構い倒してくるアネキをオレが一方的に嫌ってる感があるけどな。
オレはどちらかと言うと母親似、アネキは父親似で両親からも性別逆だったら良かったのにと何度も言われてたっけかな。

オレがまだ学生だった頃、アネキが突然コミュを作るって言い始めた。今のコミュの前型みたいなモンかな。
親はそんなくだらない事止めろって猛反対。当然だよな、その頃コミュなんてやってる人いなかったから。でもアネキは自分で稼ぎながらやるから黙ってろって…ホント男みてー…。
さすがに人件費掛けられないからオレにも手伝えって無理矢理引き込んで、オレも文句言いながらもどういうモノか興味はあったから学校帰りにちょこっと寄ってビラ配ったりしてた。

その頃のオレは特に何に熱中するでもなく、ただ何となく時間が過ぎてるだけで…。
あ、性癖は今と一緒。いつからそうなのか判んねーケド、多分アネキが嫌いだって自覚した頃から女は裏では怖いモノなんだってそう思ったから。喋ったりできるケドホントは苦手;最近は少しマシになったけど性的対象はやっぱり男だな。

でも若いのにさ、性欲とかもなくてコミュのメンバーも普通の友達感覚でしかなかった。ただ、一人だけ妙に気になる人がいて…。
オレがふと顔を上げると必ず目が合ってニコッと微笑む人。影(エイ)さん。優しい雰囲気で他のメンバーのまとめ役。でもオレとは特に仲良く話したりする訳でもなく、しいて言えばアネキの友達って位だった。

「猫君、お疲れさま」
「影さん…お、お疲れ様…デス」
「いつも言うけどなんでそんな無理して『です』とか『さん』とか使うの?僕呼び捨てでいいって言ったし、敬語もいらないって言ったよね?」

たまに誰もいない時話しかけてくる影さんはオレにいつも友達と話すように話せって言ってくる。オレがアネキに見つかると五月蝿いからって言っても二人しかいない時だけって…。
今考えるとバカみてーに判りやすいんだけど、その頃は免疫が付いてなかったからただ『秘密で』って事が嬉しくて徐々に影さんの言うとおりにしていたっけな。

そんなちょっと影さんとの距離が縮まった頃、オレは休みの日に出かけないかと誘われた。
何の警戒心も抱いてなかったオレはすぐさまOKして、前日は洋服選びで部屋が凄い事になったし、楽しみで眠れなかった、当日はバカみてーにはしゃいでた…もう影さんの事好きだったんだろうな…。

「すげー楽しかった!!ありがと、影♪」
「そ?喜んでもらえて良かったよ。こういう場所嫌いって言われたらどうしようかと思ってた」
「言う訳ねーじゃん!影と一緒だったらどこでも…あっ///」
「ふふ…嬉しい事言ってくれるね、ありがと猫」

オレは自分で言った事と影さんに抱きしめられキスされて頭がパニックになった。その後はオレが頭ん中グシャグシャになってた間にまんまとホテルに連れ込まれて押し倒されてた。

「えっと…影…?何するんの?」
「ここまで来てそう聞かれるとはね、猫って天然?それとも焦らしてる?」
「焦らすって何…?ん…ぁ…ちょ…影///ひぁ…やぁ…ぁん」
「いい声で啼くね…可愛い…もっと聞かせてよ…」

気づけば美味しく喰われてた訳で…。影さんのテクが凄かったのかも知れないケド最初っから気持ちよくなってるオレってマジありえねー;
この日からオレ達は身体の関係込みで遊びに行ったりしてた。この頃が一番幸せだったよな…。


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