クリスマスしよーよ!




珍しく全員揃ったコミュ内、各自談笑していたり本を読んでいたりと各々過ごしている中、突然顔を上げた猫がある提案をする。

「コミュでクリスマスパーティーしよっか?」

ビックリしたような全員の目が猫に集中し、ふと疑問に思ったことを蒼は口にした。

「どんな事すんだ?」

ちょっと乗ってきたなと内心満足気な猫は言い出したもののいつものように内容はそんなに考えていなかったようで

「そーだな…とりあえずケーキとチキンとか買って、飲み食いすんのと定番はプレゼント交換か?」
「男ばっかりでプレゼント交換とか虚しくない?」

確かに…と全員が尊の言葉に頷こうとした時、

「しかし、男ばっかりだからこそハズレの確率は低いかも知れんな」

嵐がぼそりと口にする。女の子が混じっていれば女物も視野に入れて考えなくてはいけないが男だけだと男物にアイテムを絞って考えられる為、
渡す方も受け取る方もハズレは少なくなるだろう。しかし、嵐も尊もいい顔はしていない。

さて困ったと猫の顔が少し曇りかけてきた時、

「…俺クリスマスパーティーってした事ないから…やってみたい」

凌がいつもののんびりとした口調だが若干期待に胸を膨らませたように目を輝かせ参加を申し出る。その声に猫の顔は明るくなる。

「だったら私ケーキ焼きましょうか?チキンもできるかも…。蒼さん、手伝ってくださいますか?」
「ん?そーだなぁ…買うより美味いもん作っか♪よし、じゃあオレと叶も参加なー」

俯き、あごに手を当て考えていた叶が顔を上げ提案する。最近料理に目覚めた叶とその手助けをしている蒼もいい練習になると頷き賛同し、二人で料理を担当する事になった。早速どのようなケーキを作るか等相談し始める。

「…で?嵐と尊はどうすんだ?」

無理強いはしたくないが出来れば全員で楽しみたいと思っている猫は、まだ参加の意思を示していない二人に聞く。

「そこまでされて参加しない訳にはいかんだろう」
「そ、そうだよっ!蒼サンと叶サンのケーキも食べたいから参加するんだからねっ」

ホントは楽しみたいと言えない二人に猫は内心素直じゃないなーと思いつつも顔には出さず、全員参加でよかったと微笑む。

「でも飲み食いしてプレゼント交換だけじゃ楽しくないよね。何か他に楽しい事したくない?」

尊の提案に他メンバーはハテナマークを浮かべる。他に楽しい事がどうしても思いつかないのだ。皆が悩む姿を見て尊は満足そうにしている。
自分だけが思いついたのが嬉しいらしい。

「ふふん♪思いつかないんだねーあのさ、皆で仮装しない?」

仮装…と言えばハロウィンでは…?と全員思ったが、その時期そういえば尊はいなかったと思いつく。
特に面白い事が浮かばなかったメンバーはそういうのもありか。と乗ることにした。

「じゃあさ、衣装賭けてゲームでもすっか?一抜けした奴から好きな衣装選んでいくってのどう?」
「そういえばショップにクリスマスネタの衣装出てたなー面白れーモンもあったしオレ買ってくるわ!」
話が盛り上がり、やるゲームは凌も知っているシンプルなババ抜き。衣装は人数分猫が調達する事となった。

「何だかどんどん楽しみになってきました。こういうのって良いですね」
「…ああ…皆で楽しむと面白いこともその分大きくなる気がするな…」
「俺様は負ける気がしないから余裕で楽しめるな」

内容が決まったクリスマスパーティ。さて、誰が勝って誰が負けるかは当日までのお楽しみ。

end.

ゲームの結果が知りたい方はこちらから→ブログへ
                       →更に追加

back
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -