9/17現在、まだ単行本化していない作品なので注意です。
「ね、渚」
「何?」
「もし、もしもさ、私が殺せんせーみたいに地球滅亡させるぐらいの危険人物だったらどうする?」
「どうする…って、殺すかってこと?」
「うん」
「うーん…わかんないよ。でも多分…」
「多分?」
「殺さないんじゃないかな」
彼女の顔が歪む
あれ?僕何か可笑しなこと言ったっけ?
「地球滅亡より私の命を選んでくれるんだ?」
「うん。それって変かな」
「変だよ。もう頭の心配しちゃいたいくらい変」
そうなのかな
だってミョウジは僕の好きな人なんだよ?
殺したくなんかないよ
殺せんせーとはわけが違う
そんなの当たり前じゃない
「…本当に笑っちゃうくらい変。でも…」
「ミョウジ?」
「笑っちゃうくらい嬉しいよ」
「うわっ!抱きつかないでよ!」
「ふふ、ねぇ渚」
「何?」
「好きだよ」
「……うん、僕も」
彼女の命と地球滅亡
どちらに天秤が傾くかなんてわかりきったことだ
だって
ミョウジと比べるには
地球滅亡なんて軽すぎる
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