「ちょっと赤司君!聞いたよ、誠凛の火神君にハサミで攻撃したんだって!?もー…何でそんなことするかな…やっぱり私もついていけばよかった」
「あぁ、そのことか。僕に逆らう彼の方に落ち度があった」
「そんなわけないでしょ。もう…心配した私の身にもなってよね」
「それは、火神を心配したということか?」
「え…?」
「答えろ」
「ふふ、何で火神君を心配するのよ。私が心を動かすのは今も昔もあなただけ」
「そうか、ならいい。これからも僕だけを見ていろ、いいな」
「はいはい、仰せのままに。怖い彼氏だこと」
「何か不満があるのか?」
「いや、不満ってわけじゃないけど…この前友達に“なんか二人って恋人同士っぽいけどぽくないね”なんて言われちゃってさ」
「くだらないな」
「そうなんだけどね。でも恋人っぽくないって言われたのがと割とショックで。じゃあ私赤司君の何なんだろうなんて考えちゃったり」
「お前は僕の恋人だ。いちいち悩む必要はない、無駄だそんなことは」
「わかってるよ。赤司君が、そう思ってくれてるのは。でも周りがね…」
「僕が悩むなと言ったら悩むな。それでもまだ不安があるのなら…」
「?」
「このWCで勝った際のインタビューでミョウジが僕の恋人だと宣言する。メディアに紹介すれば周りも理解するだろう」
「…は?いやいやいや!それじゃ学校内どころか全国に知られちゃうでしょうが!!大規模すぎるわ!」
「…今日は逆らう回数が多いな。なら…」
「…ちょっ!赤司くっ…ん…」
「これで文句はないだろう」
「……文句っていうか…なんでキス!?めちゃくちゃみんなこっち見てるよ!?いやぁぁ!恥ずかしすぎておかしくなる!」
「喚くな、もういいだろう。行くぞ」
「はぁ…暫くは控え室に隠れてようかな………ねぇ、赤司君」
「何だ」
「優勝、してよ。必ず」
「当たり前のことを言うな」
当たり前にそこにある勝利
全ては彼女の為に
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