「……何よ、その目は」

「いや……別に」

「大丈夫だって!味に問題はないから!!」

そう言う相田の手にはカレー…っぽいもの

毎度のことながらこいつの料理センスには無言で首を横に振るしかない


そしてそれを何故俺の前に差し出す…?

食えってか


「よしよしわかった。とりあえずそれが無害であることを証明してからもう一度持ってこい」

「平気だって!入部祝いに!ほら!」

「祝い?なんかの罰ゲームだろ」


WCで見事にウチが桐皇を打ち破って俺がまたバスケを再開したまではいい

けど入部祝いって何だ

祝う気ねぇだろ


「お前は本当に…料理の腕だけはあがんねぇな…」

「失礼ね!私だってこれでも前よりは…!」


あ…また泣かせそう

まったく、なんだって俺はいつもこんな役回りなんだよ


「…はぁ。おい、よこせ、それ」

「え…?…いいわよ、無理しなくても」

「俺今日昼飯持ってきてねぇんだよ、抜きで過ごせってのか?」

「……じゃあ、はい」


しっとりした米

サラダ感覚の野菜

生焼けの肉


やっぱ不味いわ


「うまっ」

「本当に!?」

「おぅ、やるじゃん」

「うん!」


つい嘘ついちまったけど

笑ってくれてるから、いっか

嘘も方便って言うしな



















「相っ変わらずリコには甘いなあいつは…なぁ木吉」

「昔からだろ」

「なんかノロケを見てるようでムカつく」

「なら覗き見はやめとけ。バレたら多分リコに殺されるぞ、日向」

「……そうだな」



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