彼女は最高の女だった
おっと、“だった”じゃないな、現在進行形で
俺がわざと話を小難しくしてもしっかりついてきてくれるし
何より、SR班を抜ける時、一緒になって辞めてくれた
“辞めてくれた”なんて言ったらまたあいつは怒るだろうけど、俺にはそうとしか捉えられなかったんだから仕方ない
結局今となってはいい思い出みたいな感じで片づけられてはいるけどな
本当に、よくできた女だよ
俺にはもったいねぇけど、かといってルツやアールに譲るのはダメだ。あいつらはダメ!
周りが騒がしく、そして忙しくなったからじっくり話す時間はそりゃ減ったし、ミョウジに寄り付く男も増えたけど、俺は今の環境にかなり満足してる
何故かって?
そりゃあ…
「ふふ…どうしたの?今日は妙にかまってきて」
「んー?いや、やっぱミョウジの抱き心地が一番いいなと。胸はアネゴほどないけどなっ!!」
「無理だよ、あの境地にはバルメとチェキータさんしか到達できない。あ、どっちもナイフ使いだね!はは、ナイフでおっきくなるのかも」
「……なぁ、ミョウジ」
「ん?どうしたの?」
「……」
「…秋彦?」
「…いーや、何でもないっ」
「?」
俺を名前で呼ぶのは小隊のどこ探したって
ミョウジしかいねぇんだからさ
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