「おーい、拗ねてんのか」
「別に拗ねてませんけど。アホみたいにそこに体育座りしかしてられないアホのすることにいちいち拗ねてたら私の人生は拗ねっぱなしで終わる」
「なら何で瞬の隣に座ってんだよ」
「いやぁ、綱引きがいつ始まるのかっていう極限状態の中で見る高畑君の寝顔は非常に素晴らしいなと感激してるだけ」
「俺の寝顔は」
「見たことないわ。お前は寝ない生物だろう」
「じゃ、瞬にくら替えすんのか?」
「さてね、あんたには関係ないでしょ。性欲たーっぷりの天谷君はいちかちゃんのポニテに欲情しながら朝から晩までユサユサしてればいいんじゃないですかね。もはや一生そうしてろ」
「あぁ、そのことか」
「普通私がそこにいるのにそんなこと言う!?それとも何か。私はあんたにとってはただの体だけのオトモダチだったってことか」
「ははっ、やっぱ拗ねてただけかー」
「…うるっさい!!…って、ちょっと!後ろから抱きつくなぁ!!ドアに孤独座りしてろ!」
「あれは秋元っちゃんと巨乳を比べただけだろ。お前も入れて比べてたら断然俺はお前が良い。瞬がお前を選んだら胸くそ悪ぃしな」
「……そーゆーことは先言ってよ…何か私馬鹿みたいじゃん」
「んなことぐらいわかってると思ったんだよ」
「おい、私が悪いと言いたいのかな、天谷君。それにね…言い訳したっていちかちゃんに欲情してた衝撃事実は変わりませんからね」
「別にいいだろ」
「いいわけないだろこの馬鹿野郎が」
「そういや俺が体育館で秋元っちゃんにキスしたら一週間シカト決め込まれたんだっけか」
「いや、それ当然の報いだからね…ってこら!!どこ触ってんの!!」
「まぁお前は俺でしか感じねぇからなぁ」
「ちょっ…と!こんなとこで何をっ…んっ…」
「俺を満足させられんのもお前しかいねぇしー」
「馬鹿っ…!!真隣に高畑君寝てるんだよ!?」
「お前が声出さなきゃいいだけだろ」
「むりむりむり!!そんなんむりに決まってんでしょうが!!」
「俺のテクを誉めてくれて、ありがとう」
「馬鹿野郎!!!!!」
身に染みて感じたことはただ一つ
この馬鹿についていけるのは
結局私だけだってこと
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