「エルヴィン団長、明日のウォール・マリア奪還作戦の事なんですが…」
「ん…?何か気になる事でもあるのか?」
「あ…いえ…そんな大したことでもないんですけれど…」
「不安か?」
「………」
「無理もない。巨人を見て恐怖を感じない者なんていないだろうからな。若ければ尚更だ。」
「団長…」
「だが君は強い。私はそう思うよ。気張ることはない。いつも通り生きて帰ってくればいい。」
「そう…ですよね。うん、いつも通りに帰ってくればいいんですよね!!」
「あぁ、そうだ」
「ありがとうございます団長!!おかげで吹っ切れました!」
「そうか、それは何よりだ」
「それでは失礼します!」
「…レイラ」
「はい?」
「明日、帰ってきたら君に伝えたいことがある」
「わかりました。じゃあ戻ったらすぐ団長の所に行きますね!」
「あぁ、頼む」
翌日、エルヴィンは冷たくなった彼女の亡骸に「愛している」と呟いた。
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