「今日はどこ行くんです?」
「アフリカの方だよ」
「げ、私あそこらへんの土地あんまし好きじゃないんですよね」
「へぇ、それは初耳。もう何度も行ってるじゃない」
「んー…そりゃ仕事ですから」
「フフーフ、仕事熱心な彼女で嬉しいね」
「…そこは部下とか側近とかって言ってくれます?」
「何故?わざわざ隠すようなことでもないだろう?」
「隠すもなにも…私が必死で隠そうとしてたのにキャスパーさんが言い触らしまくったからじゃないですか!」
「誤解だね。あれは牽制の意を込めてやったことさ」
「まったく…いっそこの前再会したジョナサンに一発くらい殴られればよかったのにー」
「寂しいな。また命を狙われたらどうしてくれるんだい?」
「それだけはさせませんよ」
「頼もしい限りだ。でも何故君はそこまでしてくれるのかな?」
「はい?そんなのキャスパーさんのことが…あ…!」
「僕のことが?」
「何でもありません!」
「言ってくれないのかい?」
「…わかってるくせに…」
「君の口から聞きたいんだよ。久しく聞いていなかったからな。言ってほしい」
「……キャスパーさんのことが…好き…だから…」
「もっと大きな声で」
「…ッ!!!………好きなんですよ!あなたのことが!!」
「ありがとうレイラ」
「もう…!!恥ずかしくて死にそうです!」
「そう?ならもっと追いつめてみようか」
「は?」
「僕はね、君が好きなんじゃない。そうじゃなくて…」
“愛してる”
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