欲しいなら奪い取ればいい。




「…ねぇジャン、どうしたの?は…離してよ…」


壁に押し付けた華奢な腕。

今まで一度も見たこともない怯えた瞳。

震える形のいい唇。


それを今支配してるのが俺だと思うと

ぞくぞくする。


「離さねぇよ…」

「え…」

「お前が欲しい…好きだ…エレンなんかよりずっと…」


白い首筋。

そこに俺は自分の唇をあてがって紅い華を咲かす。


「…ッ!!な…何言ってッ…あっ…だ…だめっ!!ジャンッ…!!」


“だめ”?

何だそれ、すっげぇそそる。

「エレンにだってされてんだろ?なぁ?」

ふるふると首を振るレイラ。

その動作の一つ一つが俺を煽る。


俺はレイラの唇に吸いつく。

鼻から抜けたような声。

これをエレンも聞いてるのかと思うと腹が立つ。


レイラが少し口を開いた隙を見て舌をねじ込んでやる。


罪悪感なんてねぇ。

目の前のレイラが涙を流していようと関係ねぇ。


なぁレイラ…




俺は今

最高に幸せだ。



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