TF-dustbin | ナノ
 


(5) #暇だから非公式RTされただけ140字SS書くというツイッターのタグでのログ



「雪菜、いいところに。少し口を開けてくれないか」
「口?」

オプティマスの突然の言葉の意図がわからないままに、あーんと口を開けば急にゼロになる彼との距離。同時に口の中に甘い味が広がった。

「今から会議でね。噛むのは勿体ないと思って」

真っ赤になる雪菜に反して彼はそう申し訳なさそうに笑った。


***


「離して!」

固定された手足、そして自分に馬乗りになるバリケードを睨み上げ、雪菜は声をあげた。

「ンな反応、俺を悦ばせるだけだって何度言やぁ分かる」

そう愉しそうに口角をあげる彼に、雪菜が視線を逸らせばーー

「まァ、テメェもそれが好きなんだろ?」

確信突いた彼の言葉に雪菜の身体がビクんと跳ねた。


***


「私熱があるかも」

ふらりと現れた彼女の言葉にジョルトは資料から視線をあげた。

「スキャンしても?」
「だめ」
「体温計を」
「それも嫌」

そう言いながら彼の傍にやってきた雪菜はコツンと額をジョルトに重ねた。

「な」
「冗談。お仕事頑張ってね」

そう悪戯に笑った雪菜は軽い口付けをジョルトの唇へ落とした。


***


「監視するぐらい、私の浮気が心配?」

自分より何倍も大きいサウンドウェーブに、雪菜は苦笑を漏らしながらその足に触れた。

「俺はいつも宇宙に居るからお前との距離が不安に、なる」

独特の機械音を漏らしながら紡がれた彼の音声に雪菜は思わず息を呑んだ。まさかそんな風に彼が想っていただなんて、と。

***
>>back