(4)子供が出来たと言ってみた。編。 メガトロン編 === クツ、と低く笑う声色に雪菜が顔を上げれば、同時に彼の大きな手頭を包んだ。 「どうせそんな事だろうと思っておった。…今日中に言い出さなかったら問い詰めてたがな」 そう言いながらこちらに振り向いたメガトロンは、未だ不安そうに見上げていた雪菜の耳元に唇を寄せて、そっと囁いた。 * スタスク編 === 「俺のか?」 「多分」 「多分?」 「あ、絶対…貴方の」 黙っててごめんなさい、と不安気に雪菜が言葉を付け加えると、こちらを勢いよく振り返った彼は、いつもの仁王立ちで両手を組んで鼻息荒く口を開いた。 「バカだバカだと思っていたがここまでバカだとは、母親になる者として呆れるな!」 * バリケード編 === すぅ、と煙草の煙を吐く音に、雪菜は瞳を閉じた。彼の反応は想定できたじゃないか、と熱くなる目頭に雪菜が咳払いをすれば、背中を向けたままのバリケードがいつもの気怠い様子で口を開いた。 「…面倒な事もたまには悪くねぇ」 そしてぎゅ、と後ろ手に繋がれた手に、雪菜は目を見開いた。 *** >>back |