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breeze*
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:: #暇だから非公式RTされただけ140字SS書く
「雪菜、いいところに。少し口を開けてくれないか」「口?」オプティマスの突然の言葉の意図がわからないままに、あーんと口を開けば急にゼロになる彼との距離。同時に口の中に甘い味が広がった「今から会議でね。噛むのは勿体ないと思って」真っ赤になる雪菜に反して彼はそう申し訳なさそうに笑った。

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「今年は授業があんまり被らないね」「ん?あーそうだな」互いの時間割を見つめ、雪菜は小さく肩を落とした「寂しい?」「……ちょっとだけ寂しいかも」ぽつり、と珍しくそう呟いた雪菜に、シリウスは彼女の髪をくしゃりと撫で付けていつもの様に笑った「安心しろ。教室に一番に迎えにいってやるから」

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「離して!」固定された手足、そして自分に馬乗りになるバリケードを睨み上げ、雪菜は声をあげた「ンな反応、俺を悦ばせるだけだって何度言やぁ分かる」そう愉しそうに口角をあげる彼に、雪菜が視線を逸らせば…「まァ、テメェもそれが好きなんだろ?」確信突いた彼の言葉に雪菜の身体がビクんと跳ねた

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「私熱があるかも」ふらりと現れた彼女の言葉にジョルトは資料から視線をあげた「スキャンしても?」「だめ」「体温計を」「それも嫌」そう言いながら彼の傍にやってきた雪菜はコツンと額をジョルトに重ねた「な」「冗談。お仕事頑張ってね」そう悪戯に笑った雪菜は軽い口付けをジョルトの唇へ落とした

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「監視するぐらい、私の浮気が心配?」自分より何倍も大きいサウンドウェーブに、雪菜は苦笑を漏らしながらその足に触れた「俺はいつも宇宙に居るからお前との距離が不安に、なる」独特の機械音を漏らしながら紡がれた彼の音声に雪菜は思わず息を呑んだ。まさかそんな風に彼が想っていただなんて、と。

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クッキーの匂いがする」「…気付くの早ぇよ」そう不満そうに肩を竦めた彼は、ポンとクッキーを取り出した「味の保証はしねぇぞ」少し乱暴に渡されたそれに驚いて彼を見上げれば……彼は未だ不満そうに"バレンタイン"と呟いた

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「シリウス、はっきりと言って欲しい事があるの」ヤケに深刻な雪菜の声色にシリウスが首を傾げると、やがて雪菜は震える唇を開いた「最近よく聞く…マリーって誰?」「あぁ、あのチワワか」「へ?」さらりと返ってきた予想の斜め上の回答に、シリウスが更に言葉を続けた「ほら、エリックの新しい犬」

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「…わふ」くんくんと匂いを嗅いでその大きな体に惜しみなく身体を擦り付ける彼女にシリウスは”溜息”をついた「シリウス、気持ちいい…」春の日差しが適度に自分の毛皮を温める、それに抱きつくのは確かに至福だろうが…と、やがて寝息をたてだした彼女にシリウスはぺちりと尻尾で彼女を叩いた

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「髪、長いのと短いのどっちが好き?」「どっちも好き」その回答に不満気に頬を膨らませた彼女の髪の毛をくいと引っ張ると、シリウスはその毛先に唇を寄せた「どんな姿でもお前には代わりないし?あ、でも毛先にキスするの俺好き」そう笑うシリウスに雪菜は恥ずかしさを誤摩化すように彼に抱きついた
2013/03/18 23:18 (0)
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