対決!ダークリンク


リンク視点


目の前の扉を見る。

ダンジョンマップを見る。

露骨に部屋が広い。

きっと中ボスだろうね。

ナビィ<リンク!何ボケッとしてるの?早く先に進もうよ!>

リンク「うんわかった」

扉を開ける。




その部屋は部屋じゃなかった。霧がはっていて壁なんて何処にもない。足元には水が張ってあった。

リンク「…」

ばしゃばしゃ

俺はまっすぐ反対側の扉まで歩く。

途中枯れ木があった。

扉は鉄格子があって開かなかった。

180゜向きを変え、引き返す。

ナビィ<あれ?戻るの?>

リンク「何もないし」

そこで俺はピタリと止まる。

枯れ木の所に人が立っていた。

黒い。そして俺そっくり。

そっくり…?いや、同じだ。色が違うだけ。

そいつはゆっくりこちらへ来る。背中に手を回して何かを抜きながら。


剣だよね、きっと。


「…待っていた。時の勇者…」

リンク「待っててくれてありがとう。こんにちは」

「…ああ。こんにちは」

ナビィ<挨拶してる場合じゃないヨリンク!リンクの影、ダークリンク!敵だヨ!
自分自身に打ち勝つのよ!(ってゆうかダークリンクも挨拶してたネ…)>

俺は剣を握り抜こうとする。が、そこで気が付いた。

…剣持ってない

ダークリンクは背中から抜いた釣竿(マイ釣竿?)を俺に突き付けこう云い放った。

ダークリンク「俺はダークリンク、お前の影。時の勇者リンク…この先に進みたかったら俺と釣り勝負だ!勝ったら通してやる」

リンク「おっけー」

ナビィ<軽い!即答!?罠だったらどうするの!>

ナビィが喚く。

ダークリンク「…安心しろ。俺は嘘は付かない。特に釣りでは絶対付かない」

ナビィ<何気律儀だネ>




場所移動。




リンク「はいおっちゃん20ルピー。釣竿と沈むルアー貸して?」

おっちゃん「ジョーダンゆうなや!叩き出すでホンマに。看板よく読みいや。【沈むルアー禁止】て書いてあるやろ」

リンク「知ってるよ」

と、俺達はハイリア湖の釣り堀に来た。


ナビィ<じゃー今から日が沈むまでの時間で多く魚釣った方が勝ちだヨ?
いくヨ!よー…い>


身構える俺とダークリンク。


ナビィ<はじめっ>




日が沈んでいる。
俺対ダークリンクは

24対23で

俺の勝ち。


ダークリンクはガックリと膝をついた。

ダークリンク「俺の敗けだ…完敗だ。見事だ時の勇者。あの部屋は通してやろう」

リンク「ありがとう。でも時の勇者ってのやめてね」

おっちゃんに釣竿を返す。

ダークリンク「わかった。しかし釣りうまいな…俺はガノンドロフと釣り勝負したとき簡単に勝てたのに…」

リンク「がんも(※ガノンドロフです)釣りするの?」

ダークリンク「どちらかというと、釣竿つくったりするのがうまい。リンクのつくってくれるよう頼んでみるか?」

リンク「えっいいの?」

ナビィ<えっじゃないヨ…何意気投合してるの…>

リンク「ナビィ」

ナビィ<何?>

リンク「今日もう遅いから神殿の攻略明日にしよ。眠い」

ナビィ<ルト姫はほっとくの?>

ルト姫?…ああ

リンク「…ナビィ。あの人はほっといたって死にそうにないよ。それと今ナビィって打ったら変換の候補に【ナビスコ】あった」

ナビィ<関係ないじゃナイ!>

ナビィが頭に突っ込んできた。

ダークリンク「どこ泊まるんだ?俺の部屋でよかったら泊めてやるぞ。水の神殿観光案内ガイド付き。
お代は釣りのコツを教えてくれ!」

ナビィ<そんな事云ってリンクやっつけるつもりでしょ!>

ダークリンク「俺嘘付かないって最初に云った」

リンク「そうだよナビィ。釣りが好きなやつに悪いやつはいないよ?」

ナビィ<そうなるとガノンドロフも悪くないことに…>

リンク「…がんも釣り好き?」

ダークリンク「さあ」




こうして俺とナビィはダークリンクの部屋に泊めてもらい、夜遅くまで釣りについて語らった翌日、水の神殿も案内してくれたのでスムーズにクリアできた。

後に俺はマイ釣竿を手にすることになる。

ナビィ<なんか間違ってる…>




08.4.14


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