「里帰りがしたい」
「えらくまた唐突だな」
「リンク!さあ!ママはここよ!」
「……」
「ゼルダが両手広げて待ってるぞ」
「……、感覚的里帰りじゃなくて…」
「場所か」
「(こくり)」
「ていうか普通そうだろ」


「ダークは里帰りしたいとか、思わない?」
「里帰り?里帰りなー…帰ってもじめじめだしモーファしかいないしこっちのが楽しいしな」
「モーファ…楽しいよ」
「おもちゃじゃないんだけど」
「釣竿で核引っ張り出すとぷるぷるするよね…」
「お前かよ!最近モーファ釣竿構えただけでビビってると思ったらお前のせいか!」


「里帰り?なんで?」
「なんとなく…」
「俺里っていう里ないよね。コキリの森がそうなんだろうけど俺一応仮面から参戦ってことになってるし。タルミナもう行きたくないし」
「…?」
「ただ三日間繰り返すとこに閉じ込められてみなよ…!忘れてるだろうけど俺未来のリンクなんだよ?自分がこんなひねくれになる理由がタルミナだよ?行きたいわけないでしょ!」
「そういうもん…なの?」
「そういうもんだよ!」


「里帰りよりすかうぉ世界に行きたい」
「?」
「新しい武器がほしい。あのムチやばい」
「これ以上…罪のない魔物を傷付けるのは…」
「魔物はそこにいるだけで罪だろ」
(ガノンドロフやクッパがびくっとした)
「風タクのカギ爪ロープもいい。あれで直接引っ掻いたりしたら面白そう」
「(絶対使い方違う)」


「リンク?何してんだ」
「マリー」
「なんか荷物多いな。里帰り?」
「(こくり)」
「そうかー。そういやゼルダ組のやつら里帰りがどうこう云ってたな。みんな帰るの?」
「さあ…」
「ていうかいつもみたいにどっかにしまえよ荷物。どうせ入るんだろ?」
「この方が…里帰りっぽい」
「(コイツ気分とかちゃんと気にする奴だったのか)」
「マリーに、」
「ん?釣竿がどうかしたか」
「これ、お土産だから」
「ああ、?」
「さかな釣って」
「おう」
「晩ごはんは魚がいい」
「晩飯の要求!」
「俺へのお土産…魚。頼んだ。…行ってきます」
「……。ああ…気を付けてな…」


「!……」
「やあ、リンクじゃないか。どうしたんだいこんなところで」
「……」
「全く君は。いつも僕を見ると黙ってしまうね?結構長く一緒に暮らしているのに僕の美しさにまだ慣れないのかな。それとも僕が日々美しくなっているから慣れても慣れてもその上を行ってしまうのかな…罪な美しさだね僕は」
「マルス」
「ん?」
「服…着忘れてる」
「着忘れてるわけじゃないよ!あえて着ていないんだ!」
「リンク!ちょっと」
「?ピカ…なに?」
「マルスはな、馬鹿に見える服着てんだ。見る人が見りゃあそりゃきらびやかな服を着ているだよ。多分」
「多分?」
「ちょっと待ちたまえそれってどういう」
「こればっかりは見えねぇからな!里帰り気を付けて行ってこい!」
「?…?行ってきます」
「僕は馬鹿じゃない!」
「馬鹿みたいに美しい者だけが見える服だじゃあな馬鹿」
「馬鹿みたいに美しいってそれ誉めてないだろうそれに今馬鹿って云った!ピカ!待ちたまえ!」


馬鹿にしか見えない服
140711


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