※マルスが裸族に目覚めた
※ちょい下品









「ああああああ!!」
恐怖に染まった声が静かだった部屋の空気を震わせる。複数だ。
未だ続く悲鳴。距離は遠いようだがパニックになっているようでどたばたと館のあちこちを走り回っているらしい。
この館は迷いやすい。
めちゃくちゃに走り回っているのかと思ったが、徐々に足音は近付いてきている。
あ、きた、そう感じた瞬間俺の部屋のドアが壊れんばかりに叩かれる。否、実際壊れた。

ドカァ!

「ああ…」
派手な音を立てて吹っ飛んだ木片に思わず俺は座っていた椅子の背もたれに大きな体を出来る限り丸め、それでもはみ出た頭は読んでいた本を盾に。この判断が1秒以内に出来ねばここでは生きてはいけん。

どすり。

サッと血の気が引く。パラパラと足元に転がる木片。見れば本にそこそこでかい木片ぶっすり刺さっている。物騒なことだ…
文句を云おうとドアを破壊した主を見やる、
「うぐぉっ!?」
…前に、横から突き飛ばされ椅子から床に落ちた。そして仰向けに倒れた俺の腹に何かが引っ付いた。
「うわあああがんもぉぉぉ!!」
「助けてぇぇぇ!!」
腹にしがみついて泣きわめいているのは、珍しい。コリンとネスだった。
この二人は他人を泣かすことこそあれど自分たちが泣きわめくなどあっただろうか。
「一体何があった」
そう問うとがばりと顔を上げ口々に喚き出した。
「森のオアシス!水遊び!浮かぶ青い!」
「ぞう!ぞうがいたの!桃で!追い掛けてきた!」
「ぬの!ギリシャがズルズル!」
「腹は着るの!着るのぉぉぉ」
…完全にパニックで涙目、まるで意味がわからない。

そこに奴が現れた。

「ふっなんで逃げるんだい」
あからさまにびくりと二人の体が跳ねた。
スマブラ界の演出でぶっ壊れたギミック(※ギミックではないが)からは派手な土煙が起こる。
吹っ飛ばされたドア周辺からもうもう立ち上る煙が晴れていく。
「お前は…」
「ん?なんか云ったかい豚」
そこにいたのはマルスだった。
しかし、

「なんで全裸」

すっぽんぽんだった。
「僕は気付いたんだ。美しい僕の体を服なんかで…ああもちろん僕の服も美しいけれど隠してしまうのはもったいないと思ってね!ほら、見たまえ程よく引き締まったこの肉体美!!(※ガノンドロフが止めるまで語ります)」
「きたああああ!!」
「うわああああん!!」
「……」
さっきのこの二人の支離滅裂、この状況を踏まえた上でよくよく考えてみればつまり…

森で遊んでいたらギリシャスタイル(?)のマルスに遭遇し、イタズラか何かをして服をひっぺがしたら意外にマルスがハマりお前らもやってみろだかなんだかで脱がされそうになったから全力で逃げてきた、と。

こういうことだろうか。ていうか児童ポルノ引っ掛からないか?それ以前になんでパンツ穿いてないんだなんで。
脱げと云われ股間のあれぶらぶらさせながら追い掛けられたら泣きたくもなるだろう怖かっただろう。変質者ではないか。酷なことを…
「おいそこの馬鹿その粗末なものを仕舞え」
「馬鹿?粗末?誰のことだろうね?」
「マルスお前だ馬鹿」
俺は起き上がりマントを外しポイと投げる。マルスは少しマントを持ち上げペイと投げ捨てた。
「……」
イラッとした。
俺は魔人拳の構えをすると察した腹にしがみつく二人のこどもはサッと背中に移動。
「ぬぅぅあああああ!」
「!!」

ガッ!

素っ裸でもファイター、マルスは俺の魔人拳をどこから取り出した剣で受け止めていた。ブドウジュース(※コリン談)がバチバチと鳴る。
「この僕に攻撃を当てようなんて…豚のキミには無理だよ?」
「わかっている。だが今はサシではないのでな」
「え?」
瞬間、マルスが光に包まれる。
「うわああああ!」

どおん!

顔の両脇を素早いものが通り過ぎマルスが吹っ飛ばされる。壁をいくつも突き抜け館の反対まで(全裸で)吹っ飛ばされ壁に叩き付けられべしゃっと床に落ちたマルスが遠目に見えた。


「何があったんだ!館の勝手なリフォームはやめてくれって云っているだろう!」
マスターが怒っているがコリンとネスは悪くはない。背中から光の矢とPKスターストームぶっぱなされた時は流石に背筋をブリザードが襲ったが。
「もぎっとくんだった」
「ネス、それはまずい。でも右の玉はバッチコイ任せろ」
「また派手に風穴が…直せど直せど壊れてバックアップ取る暇がないぞ…なんとかしてくれないかガノンドロフ君」
それより俺の部屋のドアを直してくれ。


素っ裸なマルスがかっこつけてる夢をみた
140702
久々がこれってどうなの。
ていうか性格忘れてるわ


- - 以下広告 - -
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -