如雨露
空っぽになった如雨露に、精一杯の水を満たして両手で運ぶ夏。
朝早くから乾いた土に水を振り撒いて、吸い込まれていく様をじっと見つめる。
渇いて渇いて仕方がないんだ。
どんなに愛を振り撒かれても。
枯渇した心の泉をもう一度穿つには、もっともっと呼び水が必要なんだ。
この夏が過ぎれば、渇きは癒されるの?
秋の長雨に、きっと今度は流されてしまうでしょうにね。
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