襟足



 ずっと隠していた襟足を、自ら暴いたキミ。

 何があったの、なんて陳腐な言葉。口が避けても言わないよ。

 泣き腫らしたような目元を隠くしきれない、長く延びきった月日を切り落とす。


 白い襟足が綺麗だね。

 細い首が切ないね。

 俯き加減に折れて哀しいね。


 流れる月日がまた、キミの襟足を隠す頃。

 誰にも暴けない秘密の痕を残してあげる。

 そうしてずっと、襟足は白いままでいればいい。

 ずっとずっと、白いままでいればいい。



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