ひっくり返して、白


 今日は気分を変えて、ほんのちょっぴりお酒にあるものを入れてみました。
 法律には引っ掛かりませんよ。あくまでも合法、合法(Made in USA)
 俺が呑むわけじゃないから、多少のことは目をつぶっておきます。

 定時に仕事を終えて帰宅したバカに、ビールとご飯、お風呂に私?攻撃を仕掛けてみました。
 意外にも照れ臭そうに、お風呂にしようかな〜なんて言いやがりましたよ、バカのくせに。
 だから、いそいそとタオルと着替えを用意してあげた後、冷やしたグラスと秘密アイテム、スタンバイOK。

 はあ〜すっきりと言いながら、ソファーに腰を下ろしたおバカさんに、冷え冷えグラスに注いだ混ぜ物ビールを差し出す優しい俺。
 ゴキュゴキュと喉を鳴らしながら、旨そうにビールを飲み干す姿にキュンときて、早く早くと息子が騒ぎます。
 まあ、焦るなや。あと数分でコイツは落ちる。
 お風呂上がりで一気呑みなんて、しっかり吸収しますから。

 と、しばらくすると、頭をグラグラ揺らし始めましたよ。
 さすが、アメリカ製。即効性の高さは変態度に正比例するね。

「はれ、何か…変?」
「うん、変だね。やっぱアメリカ人は変態だね。凄いものを作るよね〜」
「へ?…な、何か入れた?」
「はい。愛を入れておきました」
「うわ、ちょっ、待て…って」

 そこまで言って、バカはソファーから動けなくなりました。
 赤い顔をして、プルプル震えて、ウサギのように可愛いです。

「て、めぇ…な、に、入れ…」
「だ〜か〜らぁ、溢れんばかりの俺の愛」
「こ、れ、びや…く?」
「…とも言いますね」


 その後はご想像通り。

「マジ、かよ。や、ばいって…うあ」
「苦しいねぇ、どうして欲しい?」
「ふざ、けん、なっ」
「えぇ〜!? 喜んで貰おうと思ったのにぃ。何でも言いなよ、何でもしてあげるから…触る? 舐める?」

 しっかり反応しているソコを撫で撫で。

「…さ」
「さ?」
「触んじゃ、ねぇ、よ」
「ん、わかったよ」
「え、ちょっ、待て…ん、んあっ、あ、あああ」

 いつもは憎たらしいことしか言わない口から、甘いおねだりを言わせてみました。バカだから反対のことを言うんだよね。
 しかもそれ、録音しました。

 ああ、人生って楽しいものですね。


 ひっくり返して、黒と白。
 これでも同棲三年目。
 毎日が戦いです。


【終わる(のか?)】


[*前] | [次#]
[目次]





×
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -