さんびー


「刹那―菓子」

「はい。ほんと私は何時からブンちゃんのお菓子係になったんだか…」

「細かい事は気にすんなよ」


そういう私と彼のやり取りはまぁ何時も通り。

ここに来て思うのが何故中学なのに菓子やら携帯やら持ちこめるのかと言う事だが…まぁ深くは追求しない 
もとはと言えば私は皆を傍観してるだけでもよかったし関わる気もなかった 

ファンの人達から嫌な目で見られたくないしね、虐め反対。
まぁメンドイだけだけどね


「なぁ刹那…いい加減マネやってくれよ」

「えー、もうその話いいよ」

「お前が入ってくれれば俺ら助かるんだけど」

「私テニスの知識皆無だし無理だよ」


そう、私は運動が苦手なのでスポーツの事は詳しくない 
入っても寧ろ邪魔になるだけだと思うのだ、と言うのは建前でホントは面倒なだけなのだが 
しかしそんな思いを打ち砕くかのようにハルくんがさり気なく隣に座ってきた
…まぁ休み時間だから勝手に座っても何もないだろうけど


「刹那ならすぐにでも覚えられるじゃろ」

「そうそう、刹那ならできるって」

「それに要るだけで力になるからのぅ刹那は」

「?」


要るだけって…思いっきり邪魔じゃんって思うんだけど


「それにしてもハルくん」

「なんじゃ?」

「足捻ってるでしょ、今少し引き摺ってた」

「…ほんによう見とるな」

「ホント、仁王はちょっとの移動しかしてないのにそんなとこ見てんのかよ」

「偶々見えただけだよ」


それより保健室行けと彼を軽くあしらう


「心配なら刹那もついてきんしゃい」

「いやいやそんなこと言ってないからね」

「そうだぜ仁王、刹那の相手は俺がしてるからお前は適当に保健室いって来い」


茶化す様に笑いながらひらひらと手を振る丸井に不服そうに仁王がむっとした


「…ピヨ」

「文句言わない、放っておいたハルくんが悪い」

「…相変わらずお前あれの意味理解出来るんだな」

「愛ゆえじゃよ」

「…表情に書いてありましたから」


兎に角早く行けといっても結局聞かず、仕方なく付いて行った刹那に更に丸井がついてき3人そろって次の授業をサボったのだった


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