「真田」
「幸村か…」
「難しい顔してる理由はなんとなくわかるけど、とりあえず刹那に何かしたら俺が許さないから」
最近言われた幸村の言葉に俺は頭を悩ませている
そもそも幸村は涼宮を可愛がってはいたがそれはいつからだったか
…それにあいつを見ていると無意識に話しかけてしまいそうになる、
まるで親しかったかのように
「弦一郎、悩み事か」
「蓮二…」
休み時間に深く考え込んでいるといつの間にか蓮二が俺の机の前に来ていた、気づかないほど考えることに必死だったのだろうか
「まぁ大方涼宮の事だろうな」
「…何故そう思う」
「気づいていなかったのか?最近部活中に涼宮を見ては表情を険しくしていたぞ」
そう言われれば幸村に忠告をされた時も部活中だったな
俺としたことが部活に集中できていなかったとは、ほかの部員に顔向けが出来ん…
「俺も実はわからないんだ」
「…お前もか、蓮二」
「ああ、まだデータが不十分だ…丸井の態度が急変したことにも何か関係があるんだろうが」
確かに、鍵はそこにあるのかもしれない。
あんなに転校してきた宮野にベッタリだった丸井が急に涼宮の元に行くようになった、しかしその光景が当たり前だったような気がする
…寧ろ丸井だけだと何かが足りないような、そんなよくわからない錯覚がする。
「俺は幸村、もしくは丸井と話をするべきだと思う」
「…そうだな、わからん事を考え込んでいても仕方がないだろう」
「ああ」
あの二人がこの違和感の鍵を握っているのなら、その鍵を使ってたどり着ける場所に涼宮は居るのだろうな
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bkm