「まぁ予想してた通りマネージャー希望してきたね、断ってやったけど」
何時ものように爽やかな笑顔でサラリと恐ろしいことをいう彼に口元が引きつった
「いっちゃん…笑顔が怖いよ」
「なんの事かな刹那」
「…何でもございません」
駄目だ、これ以上彼に口出しは出来ない 勝てないと確信した瞬間だった
というか私がどうにかしなくても、彼一人であのトリップ転校生の事を解決出来しまいそうな気がします
…ブンちゃんはハルくん達も一度は補正でおかしくなったのに彼だけならないし
神に直々に贔屓されてるんじゃないか?
「流石にテニス部全域にまであいつの息がかかると面倒だし…というか部長の俺がそんなこと許さないから」
そういったいっちゃんがいつもと違う、真剣な顔を見せた
「とりあえず真田と赤也だけど、問題は赤也の方だね」
「あ…そっか」
なんというか、ベッタリだしね 宮野さんが私のこと嫌いっていったら絶対私何かされるよね
「それはないと思うよ」
「いっちゃん?」
エスパーですかと言いたかったがそれよりその言葉の意味を知りたかった
「赤也はまだ子ども思考だけど、今回は逆にそれに助けられてる」
「(子ども思考…)どういうこと?」
「刹那はマネージャーをしてるから並み以上の好感度があるし、あいつにそんなこと言われても簡単には信じないよ」
「そっか…そうだといいな」
とにかくあっくんを信じてみよう
そう思ったとき
「まぁ何かされたら俺が制裁しとくから言ってね」
なんというか神の子チートです。
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bkm