拒否権無し





「俺朴木のことめっちゃ好きやねん、付き合え」

「ぇえ、命令口調!?」


私は漫画やアニメのように甘酸っぱい片思いからは言った恋愛じゃない 
唐突に呼び出されて、拒否権無しの告白をされたのだ

彼は同じクラスの財前光くん、テニス部のエース的存在 
所謂イケメンでファンクラブなんかもある

私がこの四天宝寺高校に入学してクラスに入った時の衝撃は忘れない…そう、その時初めて彼と出会った
正確には話した訳じゃなくて私が彼に見とれてただけなんだけど
…実際にこんなに整った人居るんだと驚いたのだ

でもそれはアイドルをみる憧れに近いもので、決して恋愛感情ではなかった


そんなこんなで今にいたる、クラスが同じで委員会も同じだからその時少し話す位の接点だったのだ
なのに彼は私のどこが好きになったのだろう
というか何で付き合う事が決定事項になっているのだろうか


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