「…緋蝶どした?」
「ぇ?」
急に謙也くんに声を掛けられて思わずビクリとしてしまった
「な、何が…?」
「なんか顔色悪いで緋蝶」
「そ、そう?」
「おん、何処か悪いんか?」
「ううん・・・大丈夫だよ」
笑って見せたが彼の表情が良くならない所を見るとやっぱり上手く笑えていないようだ…
というか彼とは隣の席なのだが…というかこのやり取り目茶苦茶みられてるんですけど
宮野さんの視線も痛いけど、蔵ノ介くんのなんか心配そうな表情どうしたんだろうか
私達と蔵ノ介くん達の席はクラスの端っこ同士だからお互い会話は聞きとれない
「ね、謙也くん…皆には内緒ね?」
「ん?」
他の人にも聞かれたくないので思わず声のトーンを下げる
というかそんなこと彼に言わなくてもいいのに、何故か口が勝手に言葉を発する
「なんか、宮野さん…雰囲気が皆と違うっていうか…怖い」
怖い、そう口にした時に声がかすかに震えた
虐められたらどうしようって考えてたら思わず震えたんですよ、悪いですかね?←
…あれ、これ補正付いてたら私ヤバくね?と思ったがそれも杞憂に終わった
「大丈夫やって!まだ来たばっかやし、何かあったら俺らが…俺が守る」
「…ありがと、謙也くん」
なんか大事に捉えられてしまった気がするのだがその言葉はとても頼りがいのある言葉だった
兎に角彼女の目的が逆ハーだとしても彼等と友達でいたいと思うのは変わらないので私は何時も通り平凡な毎日を送りたいと思う所存です
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