「…また、か」


私は威嚇というより憎悪の視線を感じて人知れずため息をついた 
ユウジくんに助けられた日から時々だった視線が毎日に変わった 
特に何かしてくるわけでもないのだがいい加減こちらを見られているのもいい気はしない 

だからと言って私を気にかけてくれる周りの皆に頼るわけにもいかないし…
傍観失敗になってるし、というか傍観する気ももともとなかったからあれだけど…でもいい加減我慢の限界といいますか 


漫画の言葉を借りるなら、あれだ…もーキレちゃいました、プッツンします!
突然ガタンと音を立てて席から立ち上がった私を驚いたように見る皆を他所に私は宮野さんにまっすぐ進んでいった



「宮野さん、ちょっといい?」

「…何よ、何か用?」

「うん」

「ならここで言って、移動も面倒だし」


ちょっと勝気なのはここが教室だからだろう、だけどプッツンしちゃった私に場所なんて関係ない


「最近睨んでくるの鬱陶しいから止めてくれないかな?」

「は?」

「だから、迷惑だから止めてって言ってるの、言いたいことがあるならこの前みたいに面と向かって言ってくれる?」


そう言うと宮野さんも周りも驚いているが、私が一番驚いてる事に誰か気づいてほしい


「アンタ…私が下手に出てればいい気になっちゃって…」

「そんなの関係ないから、いい加減宮野さんの視線が鬱陶しかったの」

「アンタねぇ…!」



宮野さんもいい加減我慢の限界だったのか立ち上がって叫ぶ、もはや私達が皆の視線の中心だ


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