「お前、死んだんだよ」
その一言がどれだけの衝撃を私に与えたか、言葉では例えられない位だった
何だかんだでトリップすることになってしまったのだが、正直ありがた迷惑な話だった
確かにトリップしたいと思った事はあるけど、私みたいな平民が皆と関わるとか想像するだけでも無理、あり得ない
だから同じ人生やり直すか、せめて同じ世界で生まれ変わりたいと言ったのに「同じ世界は無理」だそうだ
そこで好きな世界の中で一番平凡に生きられそうなテニスの王子様を選んだ
デュラララ!!など選ぼうものなら強制的池袋でも生活を強いられかねない気がしたからだ
あの歪んだ世界ならトリップなどというたいそうなもので転がり込んできた私は歪みに吸い寄せられるだろうと思った
だがテニプリの世界では普通に生きていく上ではレギュラーと付き合うか
マネになって調子に乗らない限り目をつけられたりはしないだろうと思う
だから通うなら青学とかかなぁと悠長に考えていたら
「東京から来た冷泉緋蝶です…えっと、一年間よろしくです」
「おー(パチパチ」
「標準語むっちゃかわええ!」
「あはは・・・」
何故四天王寺なんぞに飛ばされたんだ・・・
いやここが嫌な訳じゃなくて、目立つの好きじゃない私が無条件に目立っちゃうじゃん標準語って
でも関西弁無理だし、諦めるしかない…皆入学したばっかりだしすぐ興味無くなるだろうなぁ…
なんて考えていたのが入学当時の自分でした
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