「緋蝶さん、さっきからなんで目逸らすんですか」

「ぁ、う…えっと…」


やっぱり普通に話すなんて無理で、というか顔だけ見れない、普通に話してるけど一回も光くんの方見てない


「俺、何かしました?」

「これには深い訳が…!」


さり気なくしていたけどやっぱり気付いたみたいで悲しそうに声のトーンを下げるものだから勢いで彼の方を見てしまった 

するとしてやったりな確信犯な表情の彼と目が合う…やられた!


「緋蝶さん、この前の図書室での事まだ気にしてたんですか」

「…ごもっともです」

「っふ、初な人やなぁ、かわええけど」

「うぅ・・・」


完全に彼のペースに呑まれた時に反対側から慌てたように謙也くんが入ってきた


「2人の世界作るなや!それに図書室ってなんや!?」

「気になります?」

「その得意げな表情ムカツクな!」

「謙也さんがどうしても言うなら教えたりますけど」

「ぐぐ…ワザと聞きにくい言い方を…」

「あ、流石に謙也さんでも聞き辛くしたことに気づけましたか」

「コイツもういやや!」


そんなことを叫んでいる謙也くんと馬鹿にするような感じで謙也くんをおちょくる光くん

「二人とも仲いいんだね」

「「は?」」

「緋蝶さん、その冗談は笑えないっすわ」

「せやで!どう見ても俺の扱い酷いやん!」

「でも本当は仲がいいからそういうやり取りできるんでしょ?違う?」

「「・・・」」


二人とも視線を逸らしてあーだのうーだの言っている…おもに謙也くんだけど


「俺、緋蝶さんに勝てる気しません」

「??」

「俺かて勝とうとも思えんわ…」

「まぁそれは同意ですわ」

「???」


よくわからないけど素直に仲良しな2人をみてまぁいいかと受け流す事にした 
それにしたって光くん、勝てる気がしないとか言ってたけどさっきわたしに口で勝ってた気がするんだけど気のせいかな?


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